2004年アメリカ 監督ジョエル・シュマッカー キャスト ジェラルド・バトラー エミー・ロッサム パトリック・ウィルソン ミランダ・リチャードソン
廻ってる〜〜、ぐるぐる〜〜。 あの音楽。 歌と映像に圧倒されました。ストーリーは、ほらもう有名だし、分かってるのですけどそれをどんな風に見せてくれるか、歌は?舞台は?って期待しちゃいますよね。 意外なことにモノクロから始まって・・・今はもう寂れたオペラ座がありし日の姿に甦るあのシーン。もうここ見ただけで鳥肌もの。吹き抜ける風とともに明かりが灯り、オペラ座に色彩が甦って、舞台が現れる!!鮮やかですよね〜!!
キャストの方々・・歌素晴らしいですよね〜。ファントム役のバトラーは張りのある力強い声、ラウル役のウィルソンは少し甘い青年らしい声で。それぞれがクリスティーヌと愛の歌を歌っても、ちゃんとそれぞれ、違う形のものがたりを紡いでて。 エミー・ロッサムの表情も、最初はファントムを自分の音楽の師と仰いでて父親に向けるような目をしてるのに、最後の「ポイント・オブ・ノー・リターン」の時は、凄く色っぽいのですよね。ここの二人を見つめるラウルの目の涙・・これはね、私感動しましたよ。こういう表現ってこれまでの「オペラ座」にありましたっけ・・。彼は分かってしまうのですよね、彼女が怪人に惹かれていることを。
映像は、もう文句なく素晴らしいものでした。 成功を祝うクリスティーヌの部屋に飾られた薔薇の数々・・ピンクの薔薇に囲まれた部屋にファントムの赤い薔薇。 連れて行かれた地下の湖(この連れて行かれるシーンで二人が歌う場面もいいですよね)凝ってましたねぇー。水の中からろうそくの燭台が次々と浮かび上がってくるんですもん。あのベッドも!!ビーナス誕生の貝殻・・・かと思ったら・・・首があったのであれは白鳥だね。 これを怪人がデザインしたと思うと、ちょっと微笑ましくなったり。 醜さゆえに美に憧れ、美を求める彼のセンス・・ってことですよね。 雪の舞う墓地のシーンとか。黒い馬車と追いかけるラウルの白馬ですよ〜。
あの仮面舞踏会「マスカレード」のシーンも印象的でした。大勢の人々がそれぞれの仮面をつけて、歌って踊って。怪人が唯一(黒の衣装じゃない)赤い衣装で登場するのです。 巨大シャンデリアは、・・・・・大きかった〜!!
原作や今までの作品のようなホラー的な要素や、復讐劇的な要素は、ここではほとんど描かれていませんでしたね。愛を求めるラブストーリーなのでした。 私としては・・・ホラー要素も欲しかったりして(笑) 憎しみしか知らず、けれど衝動のまま彼女を求める怪人・・・セクシーでしたよ。カッコよすぎるくらいかも。
最後まで、ラブストーリー・・ 原作と違うラストでしたけど。 このラストは素敵です。
っと、昨日の感想に付けたしで。 オペラ座の元々の歌姫役にミニー・ドライバーが出てるのですけど。彼女の役がとってもコミカルで(クリスティーヌのライバル役なんだけど、)憎めなくって面白いの。 彼女は残念ながら映画の中では本人の声じゃなくって吹き替えらしいのですけど、エンディングのナンバーは彼女自身が歌っているので最後まで席を立たずに聞いて欲しいな〜。
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