| 2004年01月14日(水) |
「宮廷料理人ヴァテール」 |
2000年フランス・イギリス合作 監督 ローランド・ジョフィ キャスト ジェラール・ドパルデュー ユマ・サーマン ティム・ロス ジュリアン・グラヴァー ジュリアン・サンズ
知りませんでしたけど!!ヴァテールって実在の人物だそうです。しかもその世界では有名な方なのですって。 17世紀、太陽王ルイ14世の時代。私の好きな時代物ですよ。舞台設定も衣装も、豪華絢爛、絵巻物(?)。圧倒されました!!
コンデ大公は失った王の信頼を取り戻すべくヴェルサイユから国王と王を取り巻く廷臣たち(それはもうすごい数です)を屋敷に招待します。 3日3晩の宴を任されたのは、大公の料理人ヴァテール。でも料理だけで無くって、彼は全てのことを任されるわけです。 彼がその想像力と手腕を発揮して作り上げた宴の素晴らしさには、ただもうビックリしました。花火は上がるわ、バレエは舞うわ、オペラや演劇。 芝生の上では、飛び出す絵本のような可愛らしい舞台が現れ、氷の彫刻や、はては作り物ですが(もちろん)鯨まで登場するのです(まるでディズニーシーではないですかっ)。 そんな華やかさの裏で繰り広げられる、ヴァテールの分刻みの奮闘振り。貴族の嫌がらせや、王の弟の妨害・・・数々の無理難題も毅然と、誇り高く対応するヴァテール。ドパルデューって存在感ある俳優さんですよね〜。 彼と心を通じ合わせる王妃の女官役のユマ・サーマンも綺麗なの。綺麗な人は他にもいるんだけど、思わず彼女に目が言ってしまうのはなぜかしら。顎のラインの美しさ、結い上げた髪の首元。額も美しい。ヴァテールが強風に困っているのを見て、彼女が天を仰ぎ風をいさめるシーンは、幻想的でゾクゾクしました。(彼女って、魔女的な力が?) まぁ、でも貴族の世界も楽なものではないようですよね。華やかな宴の裏に欲にまみれた貴族の世界が見えるわけです。色恋沙汰や、出世欲や。 そんなものを超越したかのようなヴァテールを打ちのめしたのは、大公のとった行動だったのでしょうか。あまりに誇り高い人。 宴の終わりは、残酷で、皮肉なラストでした。
ティム・ロスのすっごく嫌味な貴族は腹立たしいほど嫌なやつで、上手いですよね〜。国王はジュリアン・サンズでした。でもちょっと出番は少ないわ。王の弟さんの方が、印象的でしたね。
卵が腐ってカスタードクリームが作れないっていわれて、ヴァテールが作ってみせるクリームこそが、今で言う「ホイップクリーム」だそう。ケーキを食べるたび、これは思い出しますね。かぼちゃで作ったランプシェードも印象的でした。
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