| 2003年01月19日(日) |
「スリング・ブレイド」 |
1996年アメリカ 監督 ビリー・ボブ・ソーントン キャスト ビリー・ボブ・ソーントン ルーカス・ブラック ナタリ・キャナディ
カール・チルダース。障害を持って生まれ、少年の時母親とその不倫相手を殺害したため施設に収容されていた彼は、25年の月日をへて施設を退院し故郷に戻ることになった・・
施設でインタビューを受ける彼が登場したとき、その風貌や奇妙な話ぶりに少し怖くなった私。でも、彼が故郷に戻って1人の少年に出会い、修理工として働いて人々に認められていくうちに彼の顔に浮かぶおだやかな表情に心が和んでゆくのを感じてきた。その奇妙な話しぶりも独特の魅力とさえ思えるほど。
少年とカールの会話が心に沁みる。少年に自分の過去を話すカール。小さな弟の話には思わず泣いてしまった・・
この作品に登場する人々が、みな、たしかに実在しているような、そんな存在感のある人たちばかりなのも素晴らしい。
悲しいラストかも、しれません。でも、それをむしろさらりと描いています。だからこそ、観終わってからじんわりと何か心に沁みこんでくる作品でした。
カールがいつも持っていた本・・聖書とあとひとつ分かったのは「クリスマスキャロル」でしたね。「これがクリスマスの本だ」と彼が言った時、なぜか涙がこぼれたのでした。
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