いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2007年10月07日(日) 史実に基づき冷静且つ公正な教科書検定を求める決議

 昨日設立された「日本会議地方議員連盟」設立総会での決議である。感情論で歴史の史実を変えてはならないと思う。大ブーイングがくることを期待してあえて決議文全文を記載する。

 来年から使用される高等学校歴史教科書の記述を巡り、教科書検定制度の根幹を揺るがす問題が生起している。
 文部科学省は本年三月、いわゆる沖縄での「集団自決」の記述について「日本軍による強制または軍命令は断定できない」との立場から、誤解を与える記述を改めるよう、五社七冊の教科書に検定意見を付した。
文科省の新たな方針が示された背景には、命令を出したとされる将校や関係者及び地元住民らが軍命令の事実を否定したことや、軍命令の資料が未だ確認されていないという研究に基づいている。
 検定結果が明らかになるや、沖縄県下の自治体では、その撤回を求める決議が相次ぎ、九月末には知事出席のもとで大規模な集会が行われた。
 
 先の大戦において、軍官民一体となった国内唯一の地上戦が行われた沖縄において、県民が筆舌に尽しがたい境遇に置かれ、多くの戦没者、犠牲者が生まれたことに対しては、我々は心からの同情と、亡くなられた方々への哀悼の思いを寄せるものである。
しかしながら、様々な報道が重ねられる中、問題の争点が「軍命令の有無」から、「軍の関与の有無」、或いは沖縄と本土の対立の問題へと巧みにすりかえられる事態へと変化した。殊に文部科学省の検定内容が、曲解される形で世論が形成された過程には看過できないものがある。
 かくして政府与党首脳からは「県民の心を検定に反映したい」との発言が相次いでいる。文部科学省は、教科書会社自らが訂正申請を行うことで、軍による「命令」や「強制」の記述を復活できないか、妥協案を検討しているとも伝えられる。背後には参議院での与野党逆転の中、国会運営を円滑に進めんとする意図が見え隠れしており、教科書を政治の道具にする政府の姿勢は、断じて容認できない。
 
 政治的思惑のもと、史実の検証を置き去りに、感情論に任せて事態を収拾することになれば、当初、教科書会社に示した「検定意見」の全面撤回となるばかりか、検定基準に「近隣諸国条項」に続く新たな「沖縄条項」の足かせを付け加えることに他ならない。
この問題は、教科書検定制度の根幹を揺るがすものであり、我が国の公教育の将来に禍根を残すこと必定である。一つの妥協は、次の妥協を生み、教科書正常化の運動は更に遅滞を余儀なくされるであろう。

 我々はここに、政府及び関係機関が本年三月の検定結果を堅持するとともに、史実に基づき、冷静且つ公正な視点で教科書検定を実施するよう求める。
 右、決議する。

平成十九年十月六日
     日本会議地方議員連盟設立総会


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