いぬぶし秀一の激辛活動日誌

2004年10月12日(火) 区役所には速達は出さないでね!意味ないから

 お役所には、いつもたまげる掟がある。今日のビックリは『郵便物受領』についてである。

 先般、我々『集英社問題を考える地方議員の会』は集英社に抗議文を手交し、本日までに回答を要求した。午前中の議会が終了し、議員控え室に戻っても郵便物がないので集英社広報室に連絡すると『10月8日東京中央郵便局で速達配達記録で出した。配達局に確認したところ、本日配達になっている』との回答があった。

 さっそく、蒲田郵便局に連絡すると、以下のような、たまげる回答があった。

区役所は休日には郵便物は持っていかない。捺印が必要な郵便物(書留など)については、13:30〜14:00の間に持ってくるように区役所から言われている旨申し送りがあり、そのようにしている。

 つまり、10月8日(金)に出した、速達配達記録郵便は、本日10月12日(火)13時半以降にならないと区役所に到着しないのだ。単純な速達や普通郵便は午前中に一回配達するようだが、印鑑が必要なものは『13:30〜14:00』の間しか受領しない慣例らしい。

 今回は、私の郵便物だが、区民の方が重要な郵便物を、急いで処理して欲しいと書留速達で出しても、まったく意味がないことになる。さっそく、区役所総務課に出向き、課長、担当、そして、あわてて配達に来た蒲田局の課長代理とこの点を確認した。主張は以下のとおり。

郵便局:こちらは何時でも持ってこれるが、区役所が持ってこないでと言っている。
区役所:えっ、そんなことは言ってない。事実関係を確認して善処する。

 元公務員(現公社職員)と、公務員(区職員)、にわかに、どちらが本当か判断がつかないが、いずれも利用者(区民)のことは考えていないことだけは確かだ。それから20分後(役所にしては異常に早い!)、総務課長が議員控え室に来て、以下のとおり報告があった。

大田区として、書留などは午後、担当職員がいる時間に持ってきて欲しい、と依頼しているが、速達については、そんなことは言っていない。早速、明日からは随時受けるようにする。

 よかった、よかった!早いご対応に感謝。ちなみに、蒲田税務署や東京都税事務所などは、今までも随時受け付けているとのことだった。

 さて、本来の目的である集英社の回答書を受け取ったので、以下に示す。



集英社問題を考える地方議員の会 代表   犬伏 秀一様
                事務局長 松浦 芳子様
 
拝啓、錦秋の候、皆様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

週刊ヤングジャンプ第42、43号(九月十六、二十二日発売号)掲載の『国が燃える』(本宮ひろ志・作)に関する抗議を受け取りました。その内容については、弊社において今後然るべく出版の参考とさせていただく所存です。
因みに、対象となった作品について、弊社の考え方及び立場につき若干ご説明いたします。

 まず、『国が燃える』という作品ですが、作者・本宮ひろ志の創作物であり、いわば完全なフィクションであるということを申し上げたいと存じます。そして、作品は是非とも全体として判断していただきたいと考えておりますし、最後までご覧になられた上で、再度の意見があれば承りたいと存じます。

 作者は、本多勇介、松前洋平という主人公を中心に、昭和の激動期を舞台に、歴史の流れの中で己が信念をかけて必死に生き抜く人間の姿を描くというテーマを元に連載しているものです。歴史の流れが悲劇に向かっていく中で、主人公たちが「流されて生きていくのか、逆らって生きていくのか」を常に自問自答し生きていく物語です。このことは、現代を生きる我々においても普遍的なテーマと考え、連載を始めました。
 
 ご理解いただきたいのは、作者が描こうとしているものは、そうした人間像です。ことさらに特定の個人を誹謗中傷したり、何かの思想を喧伝する意図などは微塵もないことをご理解ください。日本人の精神に害を注入しているというご意見を頂きましたが、作者は、まさしく歴史の流れの中で潔く生きた「日本人」を描かんとする志で制作しているものです。このことは、作者の過去の作品のありようを振り返っていただければ作者がいかに人間として、あるいは日本人としての誇りを描いてきたかは、ご理解いただける筈です。改めて申し上げますが、決して日本や日本人を貶めようなどという気持ちは一切ありません。もし、皆様がこうした印象を抱かれたとすれば、作者の意図が伝わらなかったということを意味し、非常に残念なことと感じていますし、それが伝わらないというのであれば、作品の完成度を高めていくことこそが使命と考えています。
 以上が『国が燃える』の制作意図、制作姿勢であります。
 
 フィクションは、『空想』といってしまえば言えないものではありません。ただ、歴史を舞台としてストーリーを組み立てた以上、史実を大幅に離れては成り立ち得ないと認識しております。今回の抗議の本質も、正にそこにあるものだと認識しています。編集部としては、今回の抗議を受けたことを参考に、作品中の脚注を誤解のないような記述に改めていく所存です。
 
 指摘されました第43号掲載の描写について、偽写真の使用の指摘を受けました。当該写真が偽造か否かは、この作品が論じるべき性質のものではありませんが、この場面の作品において持つ意味などを、作者とも話し合い、当該個所については単行本にて訂正・削除し、本誌において読者に対し経緯の説明等適宜の処置をするよう対応いたします。

 本宮ひろ志が『国が燃える』で描こうとするテーマは、作品が完結し、完成したときにおのずと明確になるものと考えています。そのために日々努力を重ね、創作しています。今後の作品の展開を、お読み頂きたく所望するとともに、改めて作品の全体像をもって、ご評価、ご批判頂ければ幸いです。
末筆ではございますが、皆様の一層のご健勝のほどを心からお祈り申し上げます。
                                                                     敬具 
             平成十六年十月八日   
       
                  東京都千代田区一ツ橋2−5−10
                           (株)集英社   
                      週刊ヤングジャンプ編集部
                          編集長 田中 純

 この文章を受領した後、午後6時頃、集英社に再度面談に出かけた方から情報が入った。

 『国が燃える』は、再来週以降、掲載中止決定!





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