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2018年05月28日(月) 「Color Symphony」のこと

 「Color Symphony」(REMIMORY)をクリアしたので感想を。
 3色の背景色を切り替えるシステムが特徴のジャンプアクションゲーム。
 操作は左右移動とジャンプ、背景色の切り替え。背景色は青、緑、黄の3色があり、それぞれ対応するボタンを押すことで背景色がその色に切り替わる。敵や障害物、地形などの物体でそれら3色の色が付いているものは、同じ色を背景色にすることで消失し、その他の色にすることで現れる。これを利用して、足場を出現させたり、敵を消して先に進み、その面の出口まで到達することが目的。
 また、特殊操作として、ゲージを消費して変更した背景色の効果を重ねることができる。例えば、特殊操作のボタンを押した後に全ての背景色を選択すると、全ての色の物体が一定時間消失する。
 敵や障害物に触れると体力が減り、体力が無くなったり足場の無い場所に落下するとミスとなる。残機は無く、何度でもやり直せる。

 背景色と物体を同化させて見えなくすることで、その物体自体を存在しないことにするという発想が面白い。背景色を敵と同化させれば敵は存在しなくなるし、足場についても同様である。敵をやり過ごしたり新しい道を見出すために背景色を切り替えるという操作の面白さは、この作品独特のものであるといえる。
 ゲーム内容は先に進むために適切に背景色を切り替えるというパズル要素が高そうに見えるが、実はアクション要素もかなり高い。背景色を適時切り替えてジャンプですり抜けた足場に着地したり、次々と現れる色違いの敵をやり過ごしたりと、背景色を連続して変化させるような場面も多々出現する。さらに、後半になると、接近しないと出現しない障害物があり、しかもその色は背景色以外のどちらか2色からランダムに変化するというもので、瞬時に色を見極めて背景色を変化させる必要がある。ただ、その頃になると、背景色とボタンとの対応を体が覚えているであろうから、瞬時の判断を楽しめるようになっているかと。
 ただ、この作品の難易度を引き上げている要素が2つある。1つは背景に何の目印も無いこと。そしてもう1つは背景色を変えたときに出現した地形と自機が重なっていると即死すること。例えば、障害物と足場で囲まれた空間をジャンプで渡り歩く場面があるのだが、そこに入るために一度その空間の周囲の物体を背景色と同化させなければならない。しかし、その空間があった場所を示す目印が全く無いので、いつ地形を出現させるかはジャンプの挙動の読みと勘頼みとなる。そして、読みが外れて運悪く出現した地形と自機が重なっていると即死でやり直し。この目印が無い中での読みと勘頼みが何度も続くと、さすがにげんなりしてくる。個人的にはまだ許容範囲ではあるが、Steamの感想ではこの点を理不尽として酷評する意見が非常に多く、それもまた理解できる。

 キャラクターは影絵のように陰影の無い平坦な描写で、どの背景色にも溶け込まない黒一色の主人公がコートをたなびかせて疾走する姿がとても洒落ている。また、音楽も1曲しかないもののギターが唸る哀愁漂う曲調は耳に残る。親友に裏切られた主人公が復讐のために舞い戻ってきたという渋い世界観を演出面で上手に表現していると感じた次第である。

 調整面でやや粗が見受けられたものの、背景色を変化させることで様々な物体を出したり消したりするというシステムの面白さのおかげでクリアまで楽しんでプレイできた。このシステムに対しては、高い評価を送りたい。


氷室 万寿 |MAIL
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