パラダイムチェンジ

2005年08月12日(金) 小泉プロレス劇場のゆくえ

郵政事業民営化法案?が参議院で否決され、小泉首相が伝家の宝刀、
衆議院の解散権を実行し、日本は選挙ムード一色になった。
しかも、今回は衆議院で反対に回った造反議員に対して、対抗馬を
差し向けるという、刺客つき。

どうやら小泉首相は今回の選挙戦では、話題の中心を自民党内の
内ゲバに持ってくることで、マスコミの話題の中心を、一片たりとも
民主党に渡すつもりはないらしい。

そりゃそうだ。自民党内の内ゲバなんて今まで見たことないし、こんな
にわかりやすい構図は、マスコミが放っておくはずもない。
おそらくは、9月11日の投票日まで、郵政賛成派と反対派の討論といっ
たものが、少なくともマスコミの最大関心事になるのだろう。

どうせ任期だって1年ちょっとしかないんだから、法案と共に死なば
もろとも解散なんだろうし。
まさに小泉プロレス劇場。
小泉の小泉による、小泉のための選挙である。

私の仕事場のある豊島区には、あの小池百合子が刺客として差し向け
られた事もあり、おそらくは選挙期間中は、選挙戦は相当うるさいん
だろうと思われる。

でもあのー、私の選挙権はここにはないんですけど。
あまりにやかましくがなり立てられると、営業妨害にもなりかねないの
で、できればおとなしくやってもらえないでしょうかね?


で、今のうちに選挙戦の行方を大胆かつ面白半分に予想してみると、
今回、小泉自民党と公明党は、過半数を確保することができて、結果
小泉首相が退陣することは無いような気がする。

私がそう考える理由は一つ。
今回、民主党に風が吹く余地は一切無いだろうと思われるからである。
つまり今回は今まで以上に、民主党は蚊帳の外。
これが、森前首相だったら、様々な失点がらみで民主党が何もしなくて
も、風は吹いたかもしれないが、今回例えば小泉首相が靖国神社に参拝
するとも思えないし。
多分、相当数議席は伸ばすだろうけど、過半数を取るほどの迫力は
感じられない。

かといって、小泉自民党が、前回議席を大幅に伸ばすとも、また造反
議員が一掃されるとも、考えにくい。
つまりは、多少の議席の上下はあっても、今の勢力図がそのまま続く
んじゃないのかな。

というのは、今回、小泉首相にそこまでの風が吹くとも思えないから
である。
そう考える理由は、彼の任期があと1年足らずで終わってしまうから。
つまり、本人や執行部がどれだけ厳しく組織を締めつけようとしても、
ポスト小泉を誰が握るかによって、今回の造反劇は1年でチャラになる。

そしてその場合、今回強攻策に出た武部幹事長あたりに責任を全部
おっかぶせ、無かったことにしてしまうのは、十分考えられる事の
様な気がするのだ。
だから今回のこの選挙で、改革が更に進む下地が出来上がるとは、
あまり考えにくい。

むしろ、万が一今回の選挙戦で自民党が大敗北した場合、守旧派と呼ば
れる人たちの勢いが盛り返し、改革ムードが後退してしまう可能性だっ
てありえるだろう。
だから、今回も国民の審判は、誰も大勝利をおさめないあたりに落ち着
くような気がするのである。
ま、投票率はもしかすると上がるのかもしれないけれど、逆に小泉
プロレスの底が意外に早く見えてしまって、しらけてしまう可能性
だってありえるわけで。

結局、個々の選挙区に戻れば、候補者という人に投票するしかない
訳だし。
その場合、今までの信頼関係、ずっと続いてきた信用といったものを
造反議員たちが築いていた場合、いかに刺客たちが派手に登場したと
しても、結局勝つのはより地元との関係性を築いた人になるのかも。
逆にいえば、その辺が選挙をしても、なかなか勢力図に大幅な変更が
起こらず、いまいちつまらない理由だとも思うんだけど。

また、もしも民主党が今回政権を取れるとしたら、そんな風に前回の
選挙戦から今日に至るまで、前回勝利した人も負けてしまった人も、
どれだけ自民党候補者に負けないくらい、地元とつながってきたか、
ということが試されているんだと思うのだ。

もしもそんな風に、民主党がきっちりと組織固めが出来たのなら、
小泉マジックに惑わされずに、勝利できると思うんだけど。
でも、その可能性のほうが説得力なさそうな気がするしなあ。

ということで、私のこの大胆?予想は果たして当たるのかどうなのか。
こうご期待?


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