日曜日、日本橋高島屋で行なわれている「白洲正子とその世界展」 を見に行ってきた。 彼女と、夫の白洲次郎が生前住んでいた家、「武相荘」(ぶあいそうと 読むらしい)が一般公開されたのを機に、骨董収集家としても有名 だった白洲正子愛用の品々を展示した展覧会。
私が白洲正子に興味を持つきっかけになったのは、彼女が他界した 時に、骨董収集家、目利きとして有名だった、という話を聞いて以来 である。 その後、彼女の対談集や、何冊かの著作を手に取り、彼女の人に対する 目利きぶりにも興味を持つようになり。
また、彼女の夫である白洲次郎は、アメリカ占領下の日本にあって、 吉田茂首相の特別補佐官のような役割を務め、時にはGHQと喧嘩を しながらも日本国憲法、サンフランシスコ講和条約の際に尽力をした 人らしい。
それだけにとどまらず、晩年にいたるまでポルシェカレラを乗り回し、 武相荘では農業にいそしむ、という粋な紳士であったようで。 そんな彼らが愛用した品々が展示されるのであれば、ちょっと見ておき たいと思ったわけですね。
とはいうものの、私には骨董の趣味もなければ、鑑定眼もないので、 それが鎌倉時代のものであれ、室町時代のものであれ、へー、と口を 開けて眺めるのみである。
ただ、彼女がそれらの骨董の中でも、普段日用品として使っていたもの を並べているコーナーでは、周りの家具、調度品と相まって、生前の 白洲正子の人となり、というかただずまいが何となくわかるような気が したのだった。 やっぱり、その人の愛用したもの、コレクションしたものからその人 らしさが見え隠れするっていうのは、あるだろうし。
武相荘は、車がないとちょっと不便なところにあるみたいだけど、 機会があったら、一度は行ってみたいかも。
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