パラダイムチェンジ

2004年09月21日(火) プロ野球への愛を語ろう

現在発売中のNumber611号は、プロ野球特集である。
プロ野球再編問題も語られているが、それよりも語られているのは、
プロ野球への愛、そして今年で消滅してしまう近鉄バファローズへの
愛である。

かつてのバファローズの本拠地、藤井寺球場もなくなってしまうらしい。
近鉄ナインと藤井寺球場に住む人々、そして裏方のスタッフたちが
いかに個性的で、みなあたたかく、バファローズという球団を愛して
いたのかが伝わってくる。

私にとって、近鉄バファローズで思い出すのは、88年、89年シーズン
だろう。
88年は最終戦、川崎球場で時間切れ引き分けに終わってしまったため、
惜しくも優勝を逃したバファローズが、翌年は優勝を最後まで争って
いたライオンズとのダブルヘッダーの試合で、ブライアントの4連続
ホームランで決めたあの日。

当時私はライオンズファンだったので、あの時のことはよく覚えている
のである。
もう本当に、近鉄バファローズという球団はなくなるんだなあ、という
事を思い出させてくれた特集だった。

でも、今この時期に大切なのは、ファンがプロ野球への愛情を語ること
なのかもしれない。

ずーっと東京に住む私にとって、小さい頃のプロ野球の思い出は、
昔の後楽園球場である。水道橋の駅を降りてすぐ、今は東京ドーム
ホテルがたつ場所にあったそこは、子供にとっては少し近寄りがたい、
大人のいかがわしさを感じさせてくれる特別な場所だった。

親は特に野球ファンではなかったので、たまに近所の友達のおじさんに
一緒に連れていってもらった時には興奮していた事を思い出す。

大学に入った時、キャンパスが近かった事もあり、時々東京ドームに
ファイターズ戦を見に行った記憶はあるけど、あまり思い入れはない。
その後、ホエールズがベイスターズと名前を変えた頃から横浜ファンに
なり、友達と神宮に足を運んでいた。

夏の夜の神宮球場の涼しさと、夜空を背景にして光に浮かび上がって
くるような神宮球場のグラウンドは、やはりそこでしか得られないよう
な何かを感じさせてくれたように思う。
ブルペンがないので、内野席に座っていれば、佐々木が目の前で投球
練習をはじめた時にはドキドキした事を思い出す。

今はもう、熱烈なプロ野球ファンというわけではないけれど、でも今年
は古田や選手にお疲れ様の気持ちを込めて、一回は神宮球場に足を
運んでみようかな、とも思うのだ。


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harry [MAIL] [HOMEPAGE]

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