□■ あたしのお教室 ■□
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2003年11月27日(木) ふたつの干し柿

はい、こんにちは。

最近、むすこっち二人が以前にもましてとっても仲良しだ。
同性の兄弟とはそんなに仲の良いものなのかと改めて感心している。

夏に弟くんの留学の面接があったときに、「家の中で一番話をする相手は?」と
聞かれて「母です」と答えるかと思ったら、「兄です。」と答えた。

あとで「母って言うのが恥ずかしかったん?」と聞くと「なにゆうてるん。オレはにーちゃんと一番話すんやで。」と言った。

ふーん。それはしらなんだ。

彼らの部屋は二階。
20畳ほどのフロアを間仕切り家具で仕切っている。
その家具の隙間から、お互いの部屋を行き来できるようにしている。
家を建てるときに、個室にしようかと迷ったが、時期が来たら、
仕切ることもできると思ってそのままにしていたら、とうとう、この年齢までそのままで済んだ。

弟くんの発言のあと、注意して観察していたら、二人夜遅くまでごちゃごちゃ会話している。時々、笑い声も漏れてくる。
おいおい、兄くんは受験生なんだよ。
ちょっと集中させてやってくれ〜と思うのだけど、弟くんにしてみたら
「もう、兄くんと一緒にこの部屋で過ごすこともなくなるんやから。
 オレは、心残りないように、兄くんと語る。」と。

そうかぁ。。そんな事を考えていたのかぁ。。

「ガキの頃から、傍にはいっつも兄くんがおった。
 オレにとっては当たり前のことやったんや。
 それが当たり前でなくなるんやからな。
 やっぱり、寂しくないちゅうたらウソになる。」

あはは、思いっきり照れてやがる。

しっかし、そうだよね。
生まれた時から兄くんがいたんだもん。
兄くんは弟くんの誕生をどれだけ喜んだか。
泣きでもしようもんなら、すぐ私を呼びに来て、「早く、早く、なんかしてやって。」とうるさかったなぁ。

今でも、不平不満の多い弟くんをそれとなくなだめているのは兄くんだ。
兄くんのゆったりしたペースが弟くんには癒しになるらしい。
反対に負けん気の強い弟くんを見て、刺激されているのは兄くんだ。

兄弟とはいいもんだなぁ。

   「軒先の雨の干し柿肩寄せて」

これはわらびちゃんの作った川柳。
掲示板でその心をきいて、むすこっちたちの幼少の頃の坊主頭を思い出した。
雨の日も、風の日も、二人寄り添っていたなぁ。

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