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2003年11月25日(火) なんぼなんでも20キロ?!

はい、こんにちは。

仕事が終わった9時半、子供部屋をのぞくと、弟くんが死んだように寝ていた。いつも私の仕事が終わるのを待って、一緒に食事をするのに、何度声をかけても起きてこなかった。

11時ごろ、ふらふらと階下に下りて来て、
「今日は死ぬかと思った」とやつれた顔で呟いた。

実は11月に入ってから、ヤツは怪我をして学校を2週間休んでいた。
その間に学校ではマラソン大会が開催されていた。
もと陸上部のヤツはそれを割りと楽しみにしていたんだが、その時はドクターストップで走れなくて、がっくりしていた。

体育の教師が、ヤツが走ってないことを、いやみったらしく言ったらしく、ヤツはかなり悔しい思いをしていた。

今日の5時間目、突然にマラソン大会欠席者だけ集められて走らされたらしい。欠席者だけ20キロだと。普通の子は17キロ。
高校生なら普通10キロぐらいだろうが。おいおい、予告ぐらいしておけよな。
ヤツはランニングシューズを履いていなくて、普通の通学用のシューズだったので、途中で足に豆が数箇所出来て、それがつぶれて、その痛さの為に、気が遠くなりそうだったらしい。もう通学靴は見るのもいやだと言っていた。

仲間と走るのならともかく、全然知らない学年の人と、同じコースをぐるぐる回るだけの聞いただけでも気が重くなるマラソン。
およそ2時間かけて、走りぬき、教室に帰るとそのまま動けなくなったと。
飯も食べられんというので、ラーメンを作ってやった。
丼に顔を突っ込んでラーメンをすするその姿が痛々しかったなぁ。

しかし、やつだけじゃない、どの子も走ったんだし、可哀想だと思うのは甘いと分かっている。

マラソンの大好きな子だったが、これで嫌いにならなきゃいいが。
理由も聞かず、サボりと決め付け、距離を増やす。
一体なんなのさ。
スポーツは科学だろ。
間違っても「罰」としてスポーツさせるのは止めてくれ。

「まぁ、良かったやんか。これですっきりしたろ。
 もうサボりなんて言われなくて済むんやから。
 お風呂はいって、マッサージして、とっとと寝なさい。
 明日は特別サービス。学校まで送ってやろう。」

甘い親だよな。

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小春せんせ |MAIL