Spilt Pieces
2004年09月28日(火) 
複雑そうに見える道も、結局は全て一本で、そのあまりの単純さに頭を抱えてしまう。
解釈や理解は、しようとすればするほど遠のき、おそらく、直感的に知っている人はあえて考える必要がないのではないかとさえ思う。
認めたくない現実や、うまくいかない日々が、もしも実際単純なのだとしたら救いを求める場所や言い訳がなくなってしまう。
信じたいのは、『複雑な真理』と、それをどうにもできない『自分の正当性』。
受け入れられる現実ばかりが転がっているのなら、それをすくって抱きしめればいい。
残酷さは、たくさんの痛みのすれ違い。
あまりに単純で、だから誰かを責めて楽になろうとすることにさえためらってしまうのだ。


歩いている道は、誰もがまっすぐ。
その直線に耐えられず、あえて寄り道をしたり複雑に考えたりしてしまうのは結局弱さで。
揺るぎない歩みなど、口で言うほどに容易じゃない。


山が広がる風景、冷たくなり始めた夕暮れの空気、高い空。
目の前に続くのは、いつもと変わらぬ道。
今がずっと延長していくとは考えていない。
だけどたまに錯覚をする。
手を広げた。
腕の長さなどずっと変わっていないのに、前以上に小さな自分が空へ羽ばたきたがっているような気がした。
悲しかった。
現実は一つしかない。
多分、少しずつは大人になっているのだろう。


何歳になっても、人など最後まで子どもであるに違いない。
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