| Spilt Pieces |
| 2003年08月14日(木) ガラス |
| ガラスを通して見た世界。 立体さえも、平面になる。 だって、触れない。 何もかもが、透明な膜の向こう側。 どんなオウトツも、 どんな陰影も、 どんな色合いも。 どうしてそこにあると証明できるか。 私には、答えられなかった。 手を伸ばしても、ぶつかるのは 悲しいほどに透き通った壁。 箱の中にいるようだ、 と思った。 今私がここにいること、 誰かがそこにいること、 現実がここにあること。 曖昧で、穏やかで、 ここがどこであっても きっと疑うことさえできない。 痛みさえ必要とした。 でも、何もしなかった。 自作自演の悲しい物語を 紡ぐほどには愚かにはなれない。 今すぐここで 抱きしめられたい、と思った。 だけど言わない。 何も言えない。 言うことを、自分は望んでいない。 いつもと同じ顔で、 いつもと同じように笑って、 他愛もない日常を好きだと思う。 別に嘘じゃないし。 定義など、意味がない。 枠の中に入れないで。 自分でさえ、 掴みきれないたくさんのこと。 考えない自分でありたかった。 考えれば考えるほど、 私は糸を吐き出して 自分の身体を縛り付けてしまう。 だけど 考えない自分は自分じゃなかった。 毎日進めるのは ほんの一歩。 たったの一歩。 たまに後退している。 それでもやめたくなかった。 これが自分だと、 ようやく知ることができたから。 時折現実感を失う私は 色んなことに鈍感で、 楽天的で、 だから笑えるのかもしれない。 でも だから泣けるのかもしれない。 感情を持つ自分を 疎ましくは思えども 嫌いにはなれない。 むしろ私は 現実感より感情を得ていたい。 かつて 自分の嫌いな自分さえ 必要としてくれた大切な人たち。 未熟でごめん。 毎日少しずつしか 変わっていくことはできないけれど。 ガラスの箱の中で 服を脱ぐ。 羽根は生えてこないかな。 でも、 この壁を誤魔化して 何かに触れることは できるかもしれないから。 目の前に空間がある、だなんて、 一体どうして誰に証明ができるのか。 時折捉われる変な感覚に 正面から文句を言っている自分。 「目の前に空気があって」 「時折私は」 「前が見えない」 |
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