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| 2006年12月20日(水) 物書き悪癖。 |
| 御ハナぐっすり午前0時。妻とソファーに座ってテレビを見ていると、妻がモジモジしはじめて一体どうしたのか問うと「お風呂に入らなきゃ」と言う。そっか体が痒くてモジモジしていたのかと言うと、「そんなんじゃないわよ。面倒臭くて迷ってるのよ」と言う。迷ってるも何も風呂は入らなきゃしょうがないだろうと言うと、「そんなことわかってるわよ」と口を尖らせる。 「そういえば昨日僕もどうしてこんなに風呂に入るということは面倒臭いことなんだろうって考えてたんだよ。例えばね、服を脱いでスッポンポンになるでしょ。でもいくら風呂が面倒臭くても脱いだ服を再び着てまで入りたくないとは思わない。ということは服を脱いだら風呂に入ったも同然ということなんだよ。ということはだよ。ということはだよ。スムーズに風呂に入るには、どうしたら服を脱ごうと思うか考えればいいんだよ。でね、脱衣所の扉を閉めたら、もう服脱いじゃえって思うでしょ。ということは脱衣所の扉を閉めさえすれば風呂に入るということなんだ。ということはだよ。ということはだよ。脱衣所の扉を閉めるにはどうすればいいんだって考えればいいんだ。でね、扉を閉めるには利き腕を使うでしょ、その腕をね」 「入ってくる」 と、すくっと妻はソファーを立ち、入浴の準備を始める。なんだ急に。僕が昨日ひらめいた入浴意志に関する考察に共鳴したのか。へへ。結婚してよかったでしょ。旦那ちょー役に立ってる。だから洋服を脱ぐという行為から逆に逆に辿っていけば、最初の最初の何を思う、または行動することによってあとは自動的に入浴できるっていう算法だよ。でね、さっきの続きだけど、扉を閉める利き腕をね、 「ああもう話がくどーーーーい。くどいっ! そんな話聞いてるくらいだったらまだお風呂入ったほうがましよ」 と、着替えやらタオルやら準備している。くはぁ。くどいと言われた。わかりやすいように説明しただけなんだけどね。だいたい物書きってのはこのくらいくどくないといけないんだよ。何でもない一場面をね、ダラダラとグダグダと説明することによって臨場感が表わせるし行数だってかせげる。話が長いと言われたらそれまでだけど、ユニークを交えることによって飽きることなく最後まで聞けるもしくは読めるというものなんだけど、まぁ今回の入浴意志に関する考察の件に関してはあまりにも熱くなりすぎちゃってその大切なユニークを忘れちゃったのかもしれないね。反省反省。テヘッ。でも日頃からこんなことばっかり考えてるってことは意外と楽しいものだよ。茶碗一つ見ただけで原稿用紙一枚分書けちゃうんだから。で、脱衣所の扉を利き腕で閉めるってことは、 と、とっくの昔に妻はお風呂に入っていて、小さなシャワーの音を聞きながらいつまでも独り言。 |
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