2006年06月22日(木)  内緒の手紙。
 
妻が珍しく手紙を書いてくれた。「読んでね」と言って妻はベッドに入ってしまった。「どこにあるの?」と訊ねると、「内緒のところ」と言って眠ってしまった。
 
妻は「内緒の〜」というフレーズが大好きで、僕が夜勤明けの日、昨日の夜何食べたの? と訊ねると、「内緒のゴハン」、昨日テレビ何見てたの? 「内緒のテレビ」、何時に寝たの? 「内緒の時間」という具合に、妻のことで僕が知らないことを訊ねようとすると、すぐに「内緒の〜」というフレーズを使う。そしてその「内緒」の内容を本当に教えてくれない。
 
そんなチープな秘密を重ねている妻が僕に手紙を書いてくれた。場所は内緒のところだという。妻は寝息を立て始め、僕は手紙を探し出す。テーブルの下を覗き、棚を探り、バッグを開ける。それでも手紙は見つからない。「まっいいや明日探そっと」と、妻に聞こえるように独り言を呟くが、妻はそんな駆け引きに乗らないことは僕が一番わかっている。
 
約30分間、部屋中を探し、手紙は僕のノートパソコンを入れるバッグの中で見つかった。妻はもう完全に眠っている。僕は手紙を握りしめ、タバコを持ってベランダへ。手紙には、日頃言えない感謝の言葉や愛の言葉で埋め尽くされていた。僕はベランダでタバコを3本吸って、手紙を3回読み返した。
 
ベッドに入り、眠っている妻の横で手紙の音読を始めたら、真っ赤な顔して悲鳴と共に目覚めた妻に、僕は強く抱きしめられた。
 

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