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| 2003年01月03日(金) 棒はちきれる。 |
| 今年初めてのキスは突然で、不意をつかれて、何が何やらわからぬままに。 愛の確認といえば嘘臭い。遊びといえば軽薄すぎる。 不慮の事故では言い訳がましい。適切な言葉が見つからない。 今年は誠実に生きてみようと、思っていた矢先の出来事だった。 誠実へ忠実に着実な道を歩み始めようとしていた第1歩目で起きた事故だった。 やはり事故という表現が適切なのかもしれない。 少なくとも僕の意思ではないし、第三者への責任転嫁でもない。 世の中の様々な事故(正月の帰省時の交通事故や喉に餅を詰まらせること)のうちの1つ。 なんでもないことだ。ましてキスなどなんでもないことだ。たかが接吻で! しかし何故こんなに動揺し焦燥しているのか。 僕は元々真面目な生き物なのだ。どちらかというと考え方も古風で古典的なのだ。 不器用で無愛想で不安定な人間なのだ。 このキスが本年初めてのキスだったということが、相手にではなく、自分自身へ癪にさわるのだ。 嗚呼また意中の人でもない人に意味のわからぬ時間の穴埋めの為だけに、 意味もわからぬ!周囲を見回して見よ!全て意味がわからぬ。真意が見えぬ! 靄がかかり、霧に覆われ、露に濡れ、霜で荒れ果てたその唇が晴天の霹靂の如く、僕の唇を奪ったのだ。 今年こそ誠実に生きてみようと思っていた。 墨と筆さえあれば、あらんばかりの力と、溢れんばかりの命を込めて、「誠実」と書いて 茶の間さえあれば、それを飾り、来客の度に、ほら見て御覧、僕は誠実に生きることにしたんだ。 と胸を張り、嘲笑にも耐え得る自信を、手に入れるはずだった。 誠実に生きたい!初日の出を眺めて涙し、あれだけ祈ったというのに、神は十代の唇を差し出した。 十代の唇。僕より十も年下の女性の唇。あの感触は何だ。不可解。不愉快。不愉快! もう僕に寄らないでくれ。そういう悪戯はよしてくれ。 キミの所為で、今年1年を、早くも、棒に振ってしまった。棒がはちきれてしまった。 |
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