2002年12月17日(火)  悲劇。
僕が嫌いなものは焼き鳥屋のつくねと女性の嘘泣きと冷蔵庫の野菜室。
あと、雨の日のブーツカットと擦り切れたほうきと爪楊枝の入っていない割り箸。
それと「また電話するね」という社交辞令とテレビの端の方にいつまでも「ビデオ2」とか表示されていることと
 
オセロ。
 
オセロ。実はオセロというゲームは日本で生まれたらしい。
焼き鳥屋のつくねも女性の嘘泣きも雨の日のブーツカットも擦り切れたほうきも
爪楊枝の入っていない割り箸も「また電話するね」という社交辞令もテレビの端の方にいつまでも「ビデオ2」とか表示されていることも
 
全部日本で生まれたらしい。僕が日本を忌み嫌っている理由はそこにある。
これらの諸悪の根源はオセロなのだ。
 
西洋でオセロといったらシェイクスピアだが
日本でオセロといったらツクダオリジナル。ふん。
 
僕はオセロとかチェスとか将棋とか囲碁など、いわゆるテーブルゲームが大の苦手で
「ハムレット」「オセロ」「マクベス」「リア王」じゃなくて
「オセロ」「チェス」「将棋」「囲碁」が僕にとっての4大悲劇なのだ。
こんなことなら西洋に生まれればよかった。
 
「おおロミオ!あなたはどうしてロミオなの?」
「それはお前を食べるためさ!」
 
ほっといてくれ。僕にはそのくらい悲劇なんだ。
恋に落ちたシェイクスピアより憐れなんだ。
 
仕事が終わり、職場に残ってこんな時間(現在23時)まで何をやっていたかというと
ハムレットでも将棋でもリア王でもチェスでもなく、オセロ。
絶え間ない白と黒の争い。終わりない陰と陽のせめぎ合い。
 
「おおロミオ!あなたはどうしてロミオなの!」
 
僕はオセロが嫌いだ。0勝11敗。
 
「その名をお捨てになって、敵なのはそのお名前だけ、名前になど何の意味があるの。
名前とは何? 薔薇が別の名前でも香りに変わりはない。
ロミオという名前を捨てても、あの完璧なお姿に変わりはないはず。
その名をお捨てに、そして私を受け入れてください」
 
要するにピスタチオはピスタチオであってピスタチオじゃないってことだね。
オセロは金輪際しません。

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