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| 2002年12月03日(火) 午後7時に書く日記。 |
| フランスの作家、ピエール・ショデルロ・ド・ラクロが言いました。 「恋を早く成就するには、筆とるよりは口で言え」って。 僕はノミの心臓とダニの肝臓を持つ小心者なので 愛の告白なんて口はおろか筆でだってしたことありません。 友人の寮でエッチしたり、混浴の露天風呂でキスしたり、酔ったフリしておっぱい揉んだりしますが 愛の告白は一度だってしたことありません。 したことあります。したことあるんですが、駄目なんです。 顔は真っ赤になるし、目は焦点が定まらないし、声は震えるのです。 寮でエッチも風呂でキスも酔っておっぱい揉むときも顔は赤くならないし、目の焦点は合ってるし、声はむしろ威勢が良いのです。 すごく不自然なのです。不完全で不明瞭で不摂生なのです。 例えば、今夜ある女性と食事に行きます。7時30分に待ち合わせです。 彼女は食事といえばパスタで、オシャレといえばファー付きのコートで、 雑誌といえばJJで、財布といえばヴィトンで、お酒といえばワインで、 アイダホといえばポテトで、イタリアといえばパリという ちょっと制限が多くて、その制限の中にいくつかの間違いもあるような女性ですが とにかく今夜はこの女性と食事に行くのです。 それなりの話をして、それなりの量の酒を飲んで、それなりの雰囲気になるのです。きっと。 それなりの金額のそれなりのホテルのそれなりのベッドでそれなりのセックスそするのです。きっと。 それなりのシャワーを浴びてそれなりによそよそしくなってそれなりに社交辞令というかやっつけ仕事みたいな言葉を交わして別れるのです。きっと。 だいたいわかります。自分のことだからおおよそ理解できます。 芥川賞・直木賞の生みの親の菊池寛が言ってました。 「恋愛は一時の戯れではない。人生の楽しい道草でもない」 うーん……。 「感情や気分からやるべきではない」 うるさいなぁ。 「女性にとっては大切な生活の設計でなければならない」 ふむ。 「男性が一生の専門なり職業なりを選ぶくらい真剣に相手を選ぶべきである」 そうですか。さようですか。 僕には全くわかりません。 それは僕自身が不自然で不完全で不明瞭で不摂生だから。 愛の告白はおろか、本当に好きな人とは手さえ繋げないのです。 待ち合わせの時間が近付いてきました。ではまた。 |
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