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| 2002年10月30日(水) 着信歴機能未搭載の美。 |
| 今使っている阿呆のように明るいオレンジ色の着せ替えなんて一度もしたことない着せ替え携帯に飽きてしまって 巷で噂の「着信歴機能未搭載携帯」京セラA1099zを購入した。 色はお洒落なアクアマリンブルーで全体的に曲線的な近未来的デザイン。 僕の携帯はauだけど、ezplusなどのezwebmultiの機能には残念ながら対応していない。 だけど11万画素のCMOSカメラを搭載していて辛うじて流行には乗っている感じがする。 しかし僕にとってカメラ付き携帯なんてどうでもいい話。 どうでもいいというかカメラ付き携帯なんて迷惑な物だと思っている。 僕は古典的アリバイ工作をいとも簡単に否定したカメラ付き携帯を嫌っている。 「だったらやましいことなんてしなければいいのよ」 と友人は言うけれど、やましいことなんてしない男がいるわけがない。 男はいつの時代も不信感の塊なのだ。疑われてこそ本望なのだ。いや、そんなことないけど。 僕がこの携帯にいちばん惹かれた理由は「着信歴機能未搭載」機能なのだ。 読んで字の如く、この携帯には着信機能が搭載されていない。よって着信履歴も残らない。 着信履歴があったから掛け直さなければいけないという半ば潜在的脅迫的な行為にも屈しなくていい。 誰から電話があったとか、何回かかってきたとかそういうものは全くわからないから 「何で電話掛け直さないのよ!」 と怒られても 「だって僕の携帯、着信歴機能が未搭載なんだもーん!」 と言い訳ができるんだもーん! この新機種のキャッチコピーがこれまたいい味を出している。 『文明は 発展すればいいってもんじゃない』 このキャッチコピーが書いた広告を見たとき、体の芯から震えた。 時代逆行の真髄、失った何かが込められている言葉、飽食時代への問題提起。 この言葉は、僕の中にいくつか欠けている穴の1つを確実に埋めた。 目を閉じて10代前半にプレイバック。 ダイヤル式の黒電話。単純な桁数の電話番号。メモ帳に小さく書いた好きな子の電話番号。 震える手、流れる汗、行き場所のない焦燥感。心拍数の上昇を促がす呼び出し音―――。 あの頃は、携帯電話はどこでもドアと同じくらいの夢の話だった。 そして2002年。 「着信歴機能未搭載携帯」京セラA1099zなんてウソです。そんなものありません。 |
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