2002年10月05日(土)  名古屋タイムズ一面記事。
昨日、名古屋城で開催されていた菊人形展の話。
僕は今まで菊人形なんて知らなかった。
精一杯想像してぷりさんに「それって夜中に髪の毛とか伸びるやつでしょ」と訊ねると
「それはお菊人形よ」と一蹴された。日本語難しい。
 
菊人形とは要するに本物の菊の花で彩られた人形。
菊栽培師など数多くのスタッフの力が結集して、はじめて完成となる生きた花が造りだす総合芸術。
 
10月5日から開催!
……明日じゃん。肩をうなだれる3人。
そこへ颯爽と自転車に乗った作業着のおじちゃんが登場。
 
「すいません。ちょっといいですか?」
突然現れた作業着のおじちゃんにちょっといいですかと言われても困る。あんまりちょっとよくない。
 
「明日から菊人形展が開催されるんですけど、今日新聞社の方が撮影に来られてまして少し協力して欲しいんですけど」
おじちゃんはすごく申し訳なさそうに話す。
僕は最初にぷり彼さんを見る。次にぷりさんを見る。そして僕自身と向き合う。
 
「やろっか」満場一致。
 
開催1日前の菊人形展に堂々と入る3人。
説明も聞かず勝手に奥に入り新聞社のカメラマンよりも先に写真撮影をする九州男児。
 
「それじゃ始めますねー。よろしくお願いしまーす」
カメラマンが準備を終え、僕たちは指定されたそれぞれの配置につく。
馬にまたがった加藤清正か誰かの菊人形を僕たちは囲むように立つ。
 
撮影開始。
 
「すいません。そこの男性の方、菊人形を指差してもらえますか?」
ぷり彼さんだ。ぷり彼さんは照れながらも菊人形を指差す。
これで菊人形が写ってなかったら自衛隊入隊募集にも使えそうなくらい爽やかな指差しだ。
その横でぷりさんはおしとやかに立っている。
そして少し離れて僕はニヤニヤしながら立っている。
 
「すいません。そこの男性の方、ちょっと腰を降ろして上を見上げてくれませんか?」
カメラマンが僕に向かって言う。ん?意味がわかんないよ。
疑問に満ちた表情をぷり彼さんとぷりさんへ送る。どうすればいいって?
 
「中腰になって見上げるのよ」
ぷりさんが言う。あぁ、そういうことか。
 
そして僕は野球の内野守備のような格好をしながらずっと菊人形がまたがっている
馬のお尻あたりを見上げ続けていた。
 
どういう格好であれ僕は確かに名古屋に来たという足跡が残せて良かったと思った。

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