![]()
| 2002年09月23日(月) 過ぎ去りし寝息。 |
| 昔の彼女が職場の事務のお姉さんと部屋に遊びに来た。 数日前まで登場してきた彼女は数年前の恋人で 今日遊びに来た彼女は数ヶ月前の恋人(2002/05/11『コップ』参照)。 職場の事務のお姉さんと昔の恋人は友人で 僕たちはその事務のお姉さんを通じて今年の2月に知り合った。 そして事務のお姉さんの必死の応援虚しく今年の5月に別れた。 約3ヶ月の恋愛。 いろんな所に遊びに行って、いろんな食事を食べて、いろんな話をしたけど それは3ヶ月で尽き果ててしまった。 3ヶ月という期間はあまりにも短過ぎて、愛を語り合うには長過ぎた。 そして僕たちは何事もなかった3ヶ月前の生活に戻った。 僕は白衣を着て彼女は教卓に立った。 そのようにして夏は過ぎて、朝の空気が冷え始めた9月の終わり 昔の彼女は昔の面影そのままに僕の前に現れた。 部屋に招きコーヒーを煎れ、3人で話をした。 事務のお姉さんは職場の愚痴を言って、彼女(小学校の教師)は学校の運動会の話をして 僕はいつものように2人の話に相槌を打っていた。 誰もあの3ヶ月の話をしなかった。 やがて事務のお姉さんは僕のパソコンの電源を入れてインターネットを始めて 彼女はしばらくソファーに座っていたけどやがて横になって寝息を立て出した。 その間僕はキッチンの掃除をした。 今日の休日はキッチンの掃除をしようと決めていたのだ。 テーブルを掃除して棚を整理してフローリングを拭いた。 彼女はそれから2時間後に眠りから覚めた。 事務のお姉さんは2時間もインターネットをしていて 僕は2時間もキッチンの掃除をしていた。その間に洗濯物もベランダに干した。 彼女はよくこのソファーで眠っていた。 そして時々夢遊病者のように目覚めてフラフラしながら僕の姿を探した。 僕が隣に座っているのを確かめると、右手で僕のシャツの裾を握り再び眠りについた。 そして今日もこのソファーで眠った。 しかしその横に僕が座ることはなかった。 事務のお姉さんが来ていたからかもしれないし、僕自身がもう戻れないことを知っていたからかもしれない。 どっちの理由にしろ彼女は眠り続けた。 午後3時の僕の部屋には、フローリングを拭く音と、キーボードの音と、昔の彼女の寝息だけが 複雑な三重奏となって静かに響き渡っていた。 |
| 翌日 / 目次 / 先日 |