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| 2002年09月19日(木) 星の貝殻。 |
| ツグミは6歳のとき獅子島の浜辺で星の形をした貝殻を集めている最中に 股裂ハゲタカに首根っこを掴まれてチゲ島にやってきました。 チゲ島に連れてこられてからツグミはいつも海辺に行って星の貝殻を探しました。 だけどチゲ島には星の貝殻は1つもありませんでした。 それでもツグミは毎日毎日星の貝殻を探しに海に出掛けました。 ある日、チョイルがツグミに話し掛けました。 「キミはどうして星の貝殻を探しているんだい?」 ツグミは言いました。 「おうちを思い出すの。おうちの近くの浜辺はね、いっぱい星の貝殻が取れたのよ」 「星の貝殻が取れたらどうするんだい?」 ツグミは青い空を見上げました。 「お父さんと、お母さんを思い出すの。ツグミはもう12歳になっちゃったから もうお父さんとお母さんの顔は思い出せないの。だから星の貝殻を見つけて 最初におうちを思い出して、それからおうちで料理を作っているお母さんの顔を思い出して、 それからお仕事から帰ってくるお父さんの顔を思い出すの」 チョイルは言いました。 「おうちに、帰りたい?」 ツグミは星の貝殻のようなきらきら光る涙を浮かべて言いました。 「うん。帰りたい」 チョイルは元気な声で言いました。 「僕がツグミのお父さんとお母さんに手紙を出してあげる」 「ホント!?」 「うん。僕はツグミが大好きだから、嘘なんてつかないよ」 「でも、どうやって手紙を出すの?」 「股裂ハゲタカに手紙を渡すのさ。もう大きくなったから股裂ハゲタカはキミを運ぶ事はできないけど 手紙を届けるのは簡単さ。明日には獅子島のツグミのおうちに届くはずだよ」 「ありがとうチョイル!」 ツグミは獅子島まで届きそうな大きな声で泣きました。 その夜、チョイルはツグミのお父さんとお母さんに手紙を書きました。 『はじめまして。僕はチゲ島のチョイルといいます。 ツグミは6年前、股裂ハゲタカにさらわれてこの島にやってきました。 ツグミはいつも笑って毎日歌っていました。そして夜になると獅子島のお父さんとお母さんの話をしてくれました。 そしていつか星の貝殻がとれる浜辺近くの自分のおうちに帰りたいと言っていました。 だけどツグミはもう、死んでしまいました。僕はツグミの変わりにいつも泣いています。 ツグミのことはもう忘れて下さい。さようなら』 拉致事件の真相を書いてみました。 |
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