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| 2002年07月10日(水) 砂の上の足跡。 |
| 昨日、先輩の入籍の話をしたばっかりだが、来月、またもや友人が結婚する。 常日頃からの「広く浅い」付き合いの結果がこういう場面で露呈されるのだ。 おかげで僕は来月の始めから1週間程東京に行くつもりだったが、それもキャンセルせざるを得なくなった。 飛行機もホテルの予定も短い夏の休息も「広く浅い」友人の為にキャンセルしたのだ。 それにしても僕の周囲の友人達は本当に結婚が早い。 朝起きて仕事に行って仕事が終わって風呂に入ってビールを飲んで流行りのゲームに飽きたらもう、結婚。 いくら奥さんが綺麗だからって、そりゃあ、ないよ。 結婚した友人達は「結婚して良かった。子供のためならなんでもできるよ」と言い、 独身の友人達は「まだ早いよねー。そもそも結婚のメリットって何なのよ」と言う。 多分、どっちも正論なんだと思う。 エスキモーは灼熱の太陽を知らないし、マウイ島では純白の雪など降らないのだ。 僕は今、灼熱の太陽も上がらなくて純白の雪も降らない ただ広くて、何もなくて、ひどく殺風景な砂丘を歩いている。 時々、下ったり登ったりするけれど、そこは砂丘であることは変わらない。 後ろを振り返ると、僕が歩いてきた足跡が砂の上に残っている。 この足跡はどこから始まって、どこで終わるのかわからないけど、とにかく僕は足跡を残して歩いてきた。 こんな殺風景な場所でも時々人と出会うことがある。 その女性は涙を浮かべて、踵の部分が折れてしまったヒールを左手に持って、裸足で歩いていた。 彼女の後ろには彼女の裸足の形をそっくり残した足跡がある。 その女性は唇の箸だけをわずかに曲げるような困った笑みを浮かべて僕を見る。 彼女は歩き疲れたのか、ヒールの踵が折れた時に足を傷めたのかわからないけど、少し足を引きずって歩いている。 そこはひどく殺風景で、どこまで続いているのかわからない冷たい砂の上で。 僕はその女性と手を繋いだ。 歩き疲れてたって足を傷めてたって僕はおんぶなんてしない。 僕の後ろには僕の足跡があって、その女性の後ろにはその女性の足跡がある。 おんぶして、1つの足跡になんてしない。 僕の足跡には少々うんざりしてるけど、キミの足跡は尊重すべきなんだ。 僕がおんぶしようと思ったときに、キミが僕の肩に手を掛けたら、 その時には、結婚しよう。 |
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