2002年06月16日(日)  後悔という名の前進。希望という名の後退。
夜勤明け。食事も摂らずにそのまま昼寝。ソファーに横になると自然に瞼が閉じる。
 
午後5時。携帯電話と部屋のドアをノックする音が一斉に鳴り響く。
僕の携帯は留守電に切り替わる度に切れて再び鳴り出す。
部屋のドアは隣人に借金の取り立てと間違われるのではないかというほど強くノックしている。
 
昼寝真っ最中の僕は、何も考えずにそのまま眠り続けることにした。
用があったら留守電にメッセージを入れたらいいしそもそも借金なんてしてない。
 
それでも携帯とノックは絶えることなく鳴り響く。
下着一枚だった僕はズボンを履いて、それはそれは不機嫌な表情で部屋のドアをあける。
「やっぱりいた」
友人2人が含み笑いを浮かべながら立っていた。
 
友人は僕の部屋にあがりこんで、先程まで夢見心地で昼寝をしていた僕のソファーをあっという間に占領した。
ソファーを占領された僕は、行き場所を失って
部屋の隅っこで太腿に手を挟みながら丸くなって昼寝の続きをしようかと思ったけど、
友人たちはそれすらも許してくれなくて、とある理由で食事に行くことになった。
 
「この前あなたは私達の誘いをブッチしたから今日はご飯おごってよ」
 
数日前、僕はこの友人と飲みに行く約束をしていたけど、急な用事が入ってドタキャンしたのだ。
僕は反論する言葉も意志もなく、友人の車に乗ってファミレスへ向かった。
 
ファミレスの帰り、ツタヤに寄った。ツタヤなんかに寄らなければよかった。
数週間前の合コンで、かなり仲が良くなった女性がいて、その後もメールや電話のやりとりをしていて
僕たちは確実に恋愛と書かれたゴールの白いテープが見えてきている状況だったが、
その女性とツタヤでばったりと会ってしまったのだ。
僕の傍らには女友達2人。その女性にとっては喜ばしい状況ではない。僕は咄嗟に考えた。
そして結論が出たと同時に僕は彼女の元へ駆け寄った。
 
「久し振りだね。あ、一緒にいる女の子は、友達だよ」
 
それは真実なのに、なんだかすごく棒読みでわざとらしい口調になってしまって
僕の敗北はあっさりと決定した。
 
「あんたってものすごくバカ」
 
帰りの車の中で友人たちにいつもの如く罵られた。

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