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| 2002年06月09日(日) いずれわかると思う。それじゃ。 |
| 今日の夜、妙な電話があった。 僕は友人と食事に行っていた。 食欲のない僕はペペロンチーノを注文し、 ダイエットの最中だという友人は青しそと梅肉のパスタと大根サラダとコーンスープを注文した。 食事が来るまで他愛のない話で時間を潰した。 あいつが結婚するらしいよ。ふぅん。あいつは子供が産まれたらしいわよ。へぇ。 あいつがキミのこと狙ってるらしいよ。ウソ!?あのコがあなたのこと狙ってるらしいわよ。ホント!? 2本目のマイルドセブンを消して、友人がコップの水を空けた時、僕の携帯が鳴った。 知らない携帯番号だったので電話を取ろうか迷ったけど 友人が好奇に満ちた目で「取ってみなさいよ」と言うので、躊躇しながらも電話を取った。 「もしもし」 「あっ、もしもし?ごめんなさい。ちょっとお手洗い貸してもらいたいのだけど」 女性だ。聞いたことのない声。友人は誰?誰?と目で合図をしている。 「あ、ゴメンなさい。えっと、誰ですか?」 「その前にトイレ貸してよ。今あなたのアパートの前まで来てるのよ」 僕は受話器を押さえて眉間に皺を寄せて誰だかわからないと友人に首を振る。 「えっ。アパートの前って。今僕出掛けてるんだけど」 「じゃあ、トイレだけ貸してちょうだい。部屋は何号室?」 「202号室だけど、鍵閉まってるよ」 「・・・じゃあ、待ってる」 「待ってるってトイレ行きたいんでしょ」 僕は思わず大きな声で言ったので友人が顔を歪める。 ここがレストランだということを忘れていた。 「うん。近くまで来たから貸してもらおうかと思って」 「名前も知らない人にティッシュペーパーは貸せないよ」 僕は悪戯っぽく言ったつもりだったが、彼女の反応はなかった。 「で、誰なの?」 「いずれわかると思う。それじゃ」 彼女はそれだけ言って電話を切った。 一部始終を友人に話して、無防備に部屋の番号まで教えたことを説教されて、 なんだか怖くなって、これから予定のある友人を無理矢理説得して部屋まで一緒に来てもらった。 友人はぶつくさと小言を言っていたが、温かい紅茶とチョコレートを出したらあっという間に機嫌が直った。 「私が彼女とかに間違われたら私が刺されるってこともありうるわね」 友人は口を歪めて物騒なことを言ったけど、なんだか冗談には取れなかった。 |
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