2002年05月07日(火)  緻密。
生半可に器用だから仕事中にいろんな事を頼まれて、
嫌な顔一つせず、かといって後輩に当り散らすことなく、同僚に愚痴をこぼすことなく、
笑顔で、変に歪んだ笑顔で、
こんなもの朝飯前ですなんていう雰囲気を醸し出して、
朝飯前という言葉の妥当な時間の範囲内で仕事を終わらせて
 
「さすが主任!」と言われたり
「キミがいないと仕事が進まないよ」なんて褒められても
「いえいえ、そんなことないです」なんて謙遜ぶっている僕がいるんだけど、
 
ぶっちゃけた話
 
全て計算づくなんです。
 
自分自身の有効手段を良くも悪くも知っているんです。
物事を断ることができなければ自分が全て背負い込めばいい。
相手に委ねることができなければ自分が犠牲になればいい。
心を開くことができなければ自分の殻の中で動き回ればいい。
 
こんな風にして僕は生きてきたし、多分これからもずっとこうして生きていくだろう。
 
って思っていたけど、
僕の中の長年閉じたまま錆び付いていた心のシャッターを誰かがこじ開けようとしている!
歯を食いしばって、瞳を見据えて、涙を流して、シャッターを力の限り開けようとしている!
 
今夜、音を立てて、そのシャッターが少し開いて、暗闇に光が入った。
その光はとても眩しくて、なんだか恥かしくて、
目を逸らしてしまいそうになったけど、
 
キミの見据えた瞳は、一時も僕から逸らすことはなかった。
 
彼女は、僕の計算づくの計算の答えをある程度、僕に提示した。
これがあなたです。目を逸らさずに、しっかりと見つめなさい。
複雑であろうと思われた計算を、
彼女は暗い夜と淋しい朝と寡黙な電話と絶え間ない努力によって、見事に答えを出した。
 
教師でもある彼女は英語が得意だと言うけれど、
僕との付き合いと数学は、きっと、もっと、得意だと思った。

-->
翌日 / 目次 / 先日