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| 2002年04月19日(金) やればできるの? |
| 小学校から専門学校に至るまでの15・6年間、教師達は 「あなたはやればできる子なのに」 と口を揃えて言い続けてきた。 そう言われる度に僕は「あぁ、またか」と心の中で溜息をついた。 僕は僕なりのペースで勉強をしてきたつもりなんだけど、 別に際立って成績が悪かったわけでもないんだけど、 家庭訪問や三者面談や教育相談の度に 「あなたはやればできる子なのに」 と教師達は僕に対する定型句のように言われ続けて来た。 幼い頃、時々、今の僕を「やらない僕」と仮定して、 「やった僕」を想像することがあったけど、その想像はいまいち現実的ではなかったし、 その想像に登場する僕は本当の僕じゃなかった。 成績はいつも真ん中より少し下で、 苦手な数学は赤点ばかり取って補習することも多かったけど 僕は別にそれを不都合と考えることはなかったし、将来を悲観することもなかった。 「もう少し努力しましょう」 「あなたには欲が足りません」 あぁうるさい。ほっといて下さい。そっとしといて下さい。 僕がどうすれば、どう行動すれば、どう答案を書けば、先生たちは納得するんですか。 何を仮定して、何処に設定して、誰と比較して「やればできる」って言ってるんですか。 そういう叱り方は、相手にとって将来、結構深い傷を残すことになるのです。 僕は、いつだって、これはどうしようもないなっていう局面に差し掛かっても、 あの時の教師達の言葉が呪いの呪文のように聞こえてくるのです。 「やればできる」って。 僕の中に、並んでいる、数え切れない程のドアを開けたら、 「やればできる僕」が出てくるんじゃないかなって。 だけどどのドアをノックしても、顔を出すのは、 努力を嫌い、汗を流さず、無表情で、欲のない僕ばかり。 全身にみなぎるようなエネルギーを醸し出している僕の姿なんて見たことない。 「やればできる僕」なんて幻影だ。 そんなものいつまでも追いかけてたって、無駄だよ。 無力! |
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