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| 2002年03月26日(火) 卑怯者の業。 |
| 先週、僕がまだ東京にいるときに、友人から久々に電話がきた。 「帰ってきたら話があるの」 と言っていたことを僕はすっかり忘れていた。 鹿児島に帰ってきてからもう5日経つ。 友人のあの声の暗さからして、なんだか尋常じゃないような感じがしたけど、 5日も経って一度も電話がないということは、もう何かしらが解決したのかな。 と、思っていたら今日電話がきた。 「やぁ、久し振り」 「・・・うん」 暗い。友人に何があったというのだ。 何かしらの衝撃的、若しくは、波乱に満ちた話の内容を聞くときは、 できれば電話で話をしたほうが、僕としては聞きやすい。 相手のペースに、相手の表情に巻き込まれることなく、冷静に助言なり否定なりすることができる。 「仕事で何かあった?」 「ううん。何もない」 仕事の件では、ない。そしてその話題の流れを持った5分程度の会話を続ける。 話が一段落ついたところで次の質問。 「そういえばこの前、時々動悸がするって言ってたでしょ。あれ大丈夫?」 「あ、うん。大丈夫。もうどうもないよ」 身体的な件では、ない。そしてその話題の流れを持った5分程度の会話を続ける。 話が一段落ついたところで次の質問。 「あ、最近、彼氏とはどうなの?」 「・・・うん。うまくいってるよ」 これだ。話の内容はこれだ。ずばり彼氏とうまくいっていない。 仕事の件と身体的な件の質問には、両者ともすぐ否定した。 しかし、彼氏の件になると、「・・・うん」というコンマ何秒かの空白があった。 これは僕が長い臨床経験で培った1つの技術。一種のカウセリング法。 ポイントは質問の合間のなんでもない5分程度の会話。 この5分間の他愛のない会話で相手の会話に対する集中力を分散させる。 間髪入れずに次々と質問をすると、 相手は「質問をされている」ということを意識してしまうのだ。 大きな会話の中に聞きたい質問を散りばめる。そしてその質問に対する反応を注意深く観察する。隙を窺う。 友人の場合は、コンマ何秒かの空白が、一種の隙となって現れる。 だけどこの場合、それ以上は詮索しないんだけどね。 結局は会って話をするんだろうけど、 僕は会う前にこうやっていろんな答えを準備する期間ができたというわけなんです。 |
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