2002年01月19日(土)  不条理に襲いかかる不幸について。
首の痛みは我慢できるけど、赤いシートでクマのプリントはどうしても我慢できないので、
とうとう車の修理工場へ電話をした。
 
「代車を変えてもらいたいのですが・・・」
「はぁ、少々お待ち下さい。他に車あったかなぁ・・・」
 
5分ほど待つ。この5分間が僕の平穏な心に怒りを呼んだ。
 
大雨の中、仕事開始10分前に突然車をぶつけられて、気の小さい保険屋に言いくるめられて
小さい車を渡されて、それで我慢して下さいと言われて、
あぁ、我慢しようかな。と考えて、慣れないミッション車でヒヤヒヤしながら坂道発進して、
友人が見ると笑われて、職場に行くと、やっぱり笑われる。
おまけに首がいつまでも痛い。
 
なんだか僕は、不条理な不幸に襲われているということを、
この5分間の待ち時間でようやく気付いた。
 
「申し訳ありません。ちょっと、代車の空きがないようで・・・」
「どういうことですか!」
 
もう、修理工場の事情まで考える余地はなかった。
僕の頭の中の余地という余地が、空白という空白が、全て怒りで埋め尽くされた。
 
「わかりました。じゃあ、急ぎの用事がありますので、あと3日で修理を仕上げて下さい」
僕は不条理な条件を突きつける。
不条理な不幸には不条理な行動で対処するのだ。
合理的に考えることが、馬鹿らしいことだって、ある。
 
「あと3日はちょっと無理です。わかりました。どうにかして代車を探してみます」
 
5分後、電話が鳴る。「代車が見つかりました」
修理工場は「どうにかして」5分で代車を見つけたのだ。快挙である。
「それでは準備しときますので、あとで取りに来て下さい」
不条理はいつまでも続く。僕の怒りは増すばかり。
「持ってきて下さい」
僕は電話を切る。
 
1時間後、修理工場の人が代車を持ってくる。
AMラジオもろくに聞けない小さなクマ車ともようやく別れを迎える時がきた。
今度の代車は、僕は車について詳しくないのでよくわからないけれど、
パンチパーマで初詣に行くと、容易に世間の注目を浴びれそうな車。
 
少し、というかかなり僕のイメージとはかけ離れているけど、
真っ赤なシートでクマのプリントよりは、我慢できる範疇は少し広がる。
 
不必要に広い運転席に座る。
不必要に多いスイッチにたちまち混乱する。
窓を開けると後ろの座席の窓が開くし、暖房もろくにつけることができない。
 
僕の不条理な不幸はいつまでも続く。

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