2001年12月21日(金)  歩調。
周囲と歩調を合わせて進むことは波風立たなくていいけど、
時には寄り道をしていこうかと思うときだってある。
 
勿論、僕には寄り道しようという勇気さえ存在しない。
だから周囲と並んで進むけど、少しステップを変える。
 
ある人に、恋をした。
 
ステップを変える。チックタックチックタック。
僕に寄り添って、僕も寄り添って囁きかける。     互いに前を向いたまま。
時々目が合う。いつも僕から目を逸らす。ステップを変える。ピッチピッチチャップチャップ。
 
セミロングの髪が、僕の頬に触れる。     ステップを
 
互いにぎこちなくステップを合わせる。
ステップが合う前に、歩調が揃う前に、もう一度、あの人に逢いたい。
 
逢いたくない。逢えない。       だけどステップが
 
新しいものに出会うと、条件反射のように過去を振り返る。
それは悪い癖。そういう癖は一切合財捨てましょう。   いつまでもステップに
 
さようなら。
 
過去に別れを告げる。時間を超えた別れ。時間の概念。
あの時言った「さようなら」が、時を越え、ようやく魂を宿す。
それは言霊となり、僕の胸に刻印される。
 
ある人に、恋をした。
 
いつも諭すような口調で話す人。
僕は貴女の声に耳を傾け、体を預ける。
僕は子供のように素直になり、「うん」としか頷けない。
 
ステップが狂う。その人のステップに合うように僕はぎこちなく足を絡める。
 
ステップが狂う。
僕は自分のリズムを失う。
 
最後はいつもこうだ。僕は自分のステップを踏んでいない。
最初からいつもこうだ。相手のステップに合わせてしまう。
 
そしてそれを自分のステップと思い込んでしまう。
 
間違ってるけど、このまま進もう。

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