2001年10月22日(月)  ウサギはウサギ ―― 何見て跳ねる。
今日は、体調が、芳しくない。
 
右の胸の乳首から指二本分ほど上の方の血管に、
凝縮された「辛い思い出」が詰まってしまった。
 
血小板でも悪玉コレステロールでもない。
様々な「辛い思い出」が凝縮されて石のような硬さを持って、僕の血管に詰まってしまった。
 
最初は胸やけかと思って
――昨夜は夕食も摂らず、小説を読みながら延々とワインを飲んでいた。
職場で薬を貰って服用したのだが、一向に効く気配を見せない。
むしろ、時間が経つにつれ痛みは増していく。
 
風邪かな。と考える。
聴音器を使い自分の耳で自分の胸の音を聞く。
喘鳴もラ音も聞こえない。正常な一般成人の胸音だ。
しかし、正常な呼吸音の中に何かしら違和感を感じる。
 
目を閉じて神経を集中し、聴音器を先程より強く胸に押し当てて耳を澄ませる。
 
それが、「辛い思い出」だと理解するまでたいした苦労は要しなかった。
 
様々な「辛い思い出」が、胸の内部でぶつかり合って様々な音を発していた。
どうやら「辛い思い出」が甲高い音を発する時に拍動性を伴う胸の痛みを感じるらしい。
 
胸やけ止めの薬などで効くはずがなかったんだ。
 
僕の職場には「辛い思い出」に効く薬もあるのだが、薬なんかで「辛い思い出」を消したくない。
 
山ウサギは毛皮が黒くたってウサギなのだ。

-->
翌日 / 目次 / 先日