2001年08月23日(木)  口笛、出血、平然を装う格好悪い男。
口笛を吹きながら職場のトイレで小便をしていた。
別に珍しいことではない。この職場では誰だって小便をする。
この職場に限らず人間だったら誰だって小便をする。
口笛吹いて小便したって誰も関心しないし、驚かない。
   
しかし、今日は違った。「うわっ!」と叫んで驚いた。
生まれて初めて小便しながら叫んだ。
  
血尿。
  
腎臓からの淡黄色の排泄物が、職場のトイレで赤く姿を変えた。
「なんじゃこりゃぁ!!」太陽にほえろの松田優作みたく血を見て叫ぶ。
松田優作は格好良いので、銃に撃たれて下腹部から出血して叫んで大往生だが、
僕は格好悪いので、職場のトイレで膀胱から出血して叫んでこれから仕事である。
  
平然とナースステーションに戻るが、すでに挙動不振。
平然とした顔で「泌尿器疾患」という日頃見向きもしない参考書を引っ張りだす。
平然を装った鬼気迫る表情で、項をめくる。血尿、血尿・・・。
  
急性糸球体腎炎・・・ネフローゼ症候群・・・結節性糸球体硬化症・・・アミロイド腎・・・パタン。
平然とした顔で参考書を閉じる。
解説の意味がわからないし、全ての疾患が重症のように見えるし、
全ての疾患にあてはまっているような気がする。
  
とりあえず、検尿しよう。
平然とした顔(今日のポイントは平然とした顔の維持だった)でトイレへ再び入る。
そして一人で検尿。・・・・・・潜血反応!!当然の反応だが、当然ビビる。
  
「すいません看護士さん、おしっこに血が混じっているですけど・・・」
たまたま私と同じ症状の患者さんに話し掛けられる。
「気持ちはわかります」
もう動揺しまくり。

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