2001年07月30日(月)  迷路。
出口のない迷路を、ようやく抜け出した。
迷走と葛藤と悲哀と切迫と堕落をかいくぐり、ようやく出口を見つけた。

迷路から抜けると、そこは見渡す限り、冬の草原が広がっていた。
枯れた草や木の葉の下に春の訪れを待つ花のつぼみを見つけた。
アゲハ蝶のサナギを見つけた。
冷たい石を持ち上げると、暖かな太陽を待つカマキリを見つけた。

何もかもが来たるべく何かに備えて、ただ静かに時が過ぎるのを待っていた。

後ろを振り返ると、そこにはまだ出口のない迷路が、
薄暗い空を覆い尽くすように、その敢然たる存在感を示していた。

僕は冬の大草原を見渡して、
後ろへ振り返って、出口のない迷路を見つめて、
もう一度、大草原を見渡してから、

首を傾げて

出口のない迷路にもう一度足を踏み入れた。

次、いつ出口を見つけられるかわからない。
例え出口を見つけられたとしても、再びこの大草原に戻れるかわからない。
そこは春の渓谷かもしれないし、夏の砂浜かもしれないし、秋の山岳かもしれない。

とにかく僕は、自分の意思で、この迷路に足を踏み入れたのだ。
意見にも参考にも忠告にも耳を傾けず、
「自分の意思」で、この迷路に足を踏み入れた。

周囲に振り回されるのは、もう、ごめんだ。

以前の迷路の中では、あてもなくただ迷走を続けていたが、
今は違う。
僕は冬の大草原を眺めて、「自分の意思」という名の道具を手に入れた。

迷路の中を彷徨いながら

右手に「自分の意思」を持って、
左手に首都へ向かう切符を握りしめて、

ポケットに携帯電話を忍ばせて、

大きく深呼吸をして。

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