2001年05月23日(水)  意思妬き芋。
夜、友人が遊びに来る。
雑誌読むのに夢中で、私が話し掛けても適当な相槌を打つだけで相手をしてくれない。

「暇だねぇ」
「・・・うん(雑誌をめくる)」
「プレステしましょう」
「・・・うん・・・あとで・・・(雑誌をめくる)」
「野球見ていい?」
「・・・ダメ、今このテレビ見てるもん(雑誌をめくる)」
「見てないじゃん」
「見てる(雑誌をめくる)」
「はぁ。暇だぁ」
「イシヤキイモ!!!」

突然、友人が叫ぶ。
「イシヤキイモ!!!」
もう一度叫ぶ。
「イシヤキイモイシヤキイモ!!!」
今度は2回連呼する。どうやら石焼きイモと叫んでいるらしい。
大声で叫ぶので何を言っているのか全くわからなかった。
耳を澄ますと、外で「い〜しや〜きいも〜♪」と声がする。
僕の話は適当に聞いているくせに、こういうことは敏感に反応する。
女性ってそういうところが都合よくできている。

「買ってきて!早く!!」
「自分で行きなよ。僕は別にイモなんて食べたくないよ」
「今、テレビがいいとこなのよ!!」
「見てないじゃん」
「早くしないとどっか行っちゃう!!早く!!」何かに追われているように焦っている。
「じゃあ一緒に行こうよ」
「嫌!面倒くさいもん!!」
「あ。本音出た」
「うるさい!早く行ってきて!!ほら!財布!!」

友人は僕の財布を僕に投げる。イモの何が友人をここまでさせるのか。
これ以上言っても勝ち目がないので、ぶつぶつ言いながら靴を履き、
石焼きイモの声がする方へ走る。
僕はいつも押しが甘い。プッシュ イズ スウィートだ。

「すいません。3つ下さい」
友人は2つは食べるだろう。僕は1つでいい。もしかして3つ食べるかもしれないけど、その時は僕は食べない。
そもそも僕はイシヤキイモ!!と叫んでまでイモが食べたくなった事は一度もない。

石焼きイモのおじちゃん。僕は3つ下さいと言ったのに、袋に4つ入れて重さを測る。
「すいません、3つ・・・」と言おうとしたその時、すかさず
「1個サービスしとくね」ともう1つイモを袋に入れる。
得をしたのか損をしたのかわからなくなって、とりあえずありがとうございましたと言って1000円払う。
結局僕は、騙されたのだと思う。

皆、僕を騙そうとしている。くわばらくわばら。

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