一色達夫の日記

2002年09月14日(土) 歌舞伎鑑賞で

明日予定されている灌漑用ため池掃除の準備。
草刈り機用の混合油を購入。参加者に配る飲食物の準備。など。
議会関係の資料の整理や、家の回りの片づけ等。
夕方、「松山市民劇場」鑑賞会参加のため松山へ。
今回の作品は劇団前進座の歌舞伎「三人吉三巴白波」。
日本での歌舞伎公演は松竹と前進座の二つしかないが、松竹歌舞伎は公演場所が限定されていて「市民劇場」の鑑賞会にはかからない。
前進座の発足は、その昔松竹歌舞伎で目のでない若手が別れて結成したことに始まるそうだ。
その伝統を受け継ぐ前進座には、松竹ほどのメームバリューは無いが、歌舞伎の演目は一通り揃えている。
今回の「三人吉三巴白波」は「月も朧に白魚の・・・」の台詞が有名な演目だ。
出だしから、セリフがゆったりと流れていく。そのセリフの仰々しさに何だかイライラしている自分を感じる。
アレー。私は歌舞伎が好きだったハズなのに、なんでこんなに苛ついているのだろうと自問自答してみる。
前回の歌舞伎鑑賞は同じく前進座の中村梅乃助主演による「魚屋宗五郎」だった。
この演目は1時間半ほどの公演で、前段に歌舞伎舞踏があったので、華やいだ舞台だった。それに、大向こうからの声を掛けるつもりで緊張していたせいもあって飽きなかったのだろうと思い出した。
それが今回の三人吉三は3時間の大作。
後半になって、はたと気づいた。
それは、私のリズム感が16ビートに馴れているということだった。
社会のあらゆるもののリズムが、あまりにも早く刻みすぎる。それにいつの間にか馴らされてしまって、歌舞伎の流暢な台詞回しが遅く感じてしまうのではないのだろうか。
そんな事に気づいて、思考回路の回転数をスローモードに切り替えてみる。
でも、ダメだった。
今週5日間の議会での議案審議での緊張感は、私の思考回路を、言葉に対して如何に早く反応し、自分の考えを即座に組み立てるかとの部分だけを集積しているようだ。
そんな緊張感をほぐすための歌舞伎鑑賞だったはずなのに、帰りの車中でも悶々としたままだった。
直樹のチェロの音色を聴いている時には、精神がゆったりと解き放たれるような感覚を覚えたのに、三味線や太鼓の音とともに聞こえる浄瑠璃の声には反応しない。

けれど日記を書いていて、それが今の私の思考なのだと、素直に自分自身の感覚を受け入れる方が自然なのではと結論づけた。
なのだから、感想文には決してつまらなかったとは書かないこと。
良かった部分を思い出して、その事を書くことに気を配ること。


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