昨日の日記で、我が家は朝日新聞を定期購読していると書いたんだけど、そういえば、最近、ろくすっぽ新聞紙面なんか見ていないぞ……とおもって、今朝時間をかけて、過去一週間分ぐらいをまとめ読みした。
大まかなニュースは、ネットやテレビで見聞きしているから知っているけど、詳細は、やはり活字の細かい文字を読まないと頭に残らない。読んだ端から忘れていったりもするけど。
ま、そんなことはどうでもいい。
12/15付の朝日新聞で、第4回大佛次郎論壇賞の受賞者インタビューと選評が載っていた。
私、はっきりいってこの賞には端から一切興味はない。そもそも学者が受賞する賞なので、紙面を眺めてみたけれど、なにについて書いてあるかすら全く読み取ることはできなかった。
ただ、この賞、朝日新人文学賞という、100〜300枚の長編文学賞の募集時に、いつも並んで募集広告を出しているので、数年前から知らないこともなかったのだ。
で、世間一般の人にしてみれば、一般常識中の常識なのかもしれないけど、ワタクシ、この「大佛次郎(おさらぎじろう)」という作家、てっきり読み名を「ダイブツジロウ」だと信じ込んでいた。ちなみに、私のパソでは「おさらぎ」という一発変換はできない。パソも利用者も大バカもんなのだ。
本屋で、文庫本の黒い背表紙に作者の名前を見たことはあっても、手にとってぱらぱらめくってみたことも今までに一度もなかった。
* * * * * * * * * ここで、4年前のエピソード。 ドイツからポーランドに異動になる前に、実家にしばし一時帰国していたことがあった。3月なのに、雪がたくさん降った寒い春先だった。
うちの父は、かつて大学で文学を勉強していたので、書棚に数種類の、パラフィン紙に包まれているような文学全集というものを持っている。学生時代に苦学して買い揃えた初版物もあるそうだ。
で、その中の日本近代文学全集の一巻に、「大佛次郎集」というのがあった。以下、埃だらけの本棚の前での、父娘の会話。
私:「ねぇ、おとーさん、このダイブツジロウっておもしろい?」 父:「え? どれ?」 私が指差した背表紙の金文字を父が見る。
父:「こら、なにいうとる。これはダイブツジロウじゃなくて、オサラギジロウって読むがじゃ」 私:「え?! がははは。ダイブツじゃなくって、オサラ? オナラ〜?! ぷ〜ぅ」 ここで、お尻を浮かせておならをするまねをしてみる。
そしてお尻に手を当てて、 私:「ギ、痔ろう〜?! いててぇ〜。ぎゃはははは〜」 とわざと、「次郎」と「痔ろう」のイントネーションを変えて発音してみた。
父、いきなり拳骨で私を叩く真似。素早く身をかわす私。セーフ。 父:「ったく、イマドキの若いもんは、大佛次郎も知らんもんなのか……」 私:「三島とか川端知ってたらそれでいいでしょ? で、この作家、おもしろいの?」 父:「一昔の大衆作家では代表的だろうな、お父さんはよく読んだけど」 私:「へぇ〜、そうなんだぁ〜」
以降、呑気で低レベルな会話を交わしながら、それぞれ自分の目に付いた本を手に取って、父娘並んでその場で静かに本を読み込んだ。
父、66歳。娘、36歳の春先。 会話だけピックアップしたら、娘の頭ン中、小中学生並だよな。
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