華のエレヂィ。〜elegy of various women 〜
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2002年09月26日(木)

受話器越しの情愛。 『絶叫する女』


<前号より続く>



その時に、俺の中で『新潟』という地名が浮かんだ。
これしかない、これがダメなら諦めよう。


「ミオ、どこに欲しいって言った?」
 「え、オ○ンコに」

「ねぇ、新潟の方言で言ってごらん、オ○ンコを」
 「・・・い、言えないっ!!」


地方出身の人間にとって、方言は切っても切れない関係がある。
そして「女性器」ほど方言で言い方が違う単語はあるまい。

その種類は男性器を示す単語よりもバラエティーに富む。


新潟のミオが標準語の「オ○ンコ」と言ってもあまり恥ずかしいと感じない。
それはきっと生活に密着した方言での言い方が違うからだと直感した。

俺は関西出身なので、同じ意味の言葉でも「オ○ンコ」と「オ○コ」では、
三文字の方がより淫靡に聞こえる。


各地方の文化や歴史の中で秘めたる言葉として個々に受け継がれてきた言葉。
そしてこれだけ文化の交流が活発になった現代社会でも、今だ方言で通用する言葉。

女性器の名称とは、実に奥深い文化だ。


「言えないんなら、絶対に入れてあげない。俺のすごく勃起しているのに・・・」
 「許して、それだけは許して!」

「ダメ、言ってごらん!でないとクリトリスに擦りつけて俺だけイクからな」
 「言えないのぉ!オ○ンコ、オ○ンコに入れてぇ・・・」
 
「違うだろ?いいよ、もう電話切るから」
 「ダメ!言うから切らないで・・・・」


ここまで来ると、もの凄い駆け引きだ。
ミオの羞恥心に屈するか、俺の賭けがミオを本気にするか。


「言ってごらん、なんて言うの?」
 「マ・・・マ・・・」

「マ?」
 「マ・・・マン・・・」

「電話切るよっ!」
 「あ、ダメ・・・・マン・・・」


その一言を言わせるために、そしてミオをさらに燃え上がらせるために、
俺はミオの羞恥心を煽りに煽った。


「マン?電話切るよ!」
 「マン・・・ジョ・・・ジョコ・・・」

「聞こえない、はっきり言って!」
 「マンジョコに入れて・・・!」

「マンジョコ?へぇ〜っ、新潟ではマンジョコって言うんだ?」
 「ああん、もういいでしょ?早く頂戴・・・」

「だから何が欲しい?」
 「だから・・・平良さんの、オチンチン・・・」

「新潟ではなんて言う?」
 「・・・それも言うの?それだけは許してぇ・・・」

「電話切るよ?もう二度と掛けないよ!」
 「ダ、ダン・・・・いや、チ・・・チョ・・・ンボ」


ミオは受話器の向こうで、恥ずかしさと高まりのあまり泣いている。
しかし俺は許さない。


「恥ずかしいの?」
 「・・・・うん」

「じゃあ、もう一つだけ。誰のマンチョコに欲しい?」
 「あ、私・・・ミオの」

「ミオ?ミオじゃないでしょ?」
 「え?」

「源氏名じゃない、本名のあなたにチンボを入れたいから・・・言ってごらん」
 「本名・・・?」

「絶対内緒にしておくから」
 「・・・ユキコ」

「ユキコ?」
 「雪国だから、冬に生まれたから・・・ユキコ」

「じゃ、最初から続けて言ってみて」
 「・・・」

「ほら、俺の固くなったのが、ユキコの入り口まで来ているよ」
 「・・・早く入れて・・・」


ミオ、いや本名のユキコはすでに泣き声だった。
しかしそんな状況でも、俺のサディスティックな本能が興奮に疼く。


「泣かないで・・・全部言えたら、すぐ入れてあげる」
 「・・・・本当?」

「本当だって、さあ、全部言ってごらん」
 「・・・・ユキコのぉ、マン・・・ジョコに、平良のチ・・・ンボを入れて」

「もっとはっきりと大きな声で言って!」


厳しい要求の後には優しくなだめ、相手が甘える素振りを見せると突き放す。
我ながら、なんと女扱いのひどい事か。


 「ああん、ユキコのマンジョコにチンボ入れてぇ!」

「俺のが欲しいんでしょ?小さいままでいいの?どうなったチンボ?」
 「ユキコの、マンジョコ・・・に平良の・・・大きくなったチンボ・・・入れ・・・!」


ユキコは涙ながらに卑猥な淫語をようやく並べて、言葉にする事が出来た。


「言えたね・・・じゃ奥までグゥーっと入れるよ!」


俺はユキコの『マンジョコ』に中指と薬指を押し入れるように指示した。
そして彼女の奥の一番気持ち良い所に当たるように、大きくピストンするように言う。


これを彼女が本気で行動に移すかどうかが問題ではない。
彼女自身の欲望と妄想の中で本気になっているかが重要なのだ。

テレフォンSexを理解していない輩は、こういう部分の理解が足りないのかもしれない。
男は直接的な刺激でないと燃えないが、女は妄想的な愛撫でも充分燃え上がる。


レディースコミックを読んでみると、細かいSexの描写があまりない。

ただSexを間接的に連想させる設定や経験を思い出させる情景を加味する事で、
女性読者は自分の妄想の中で盛り上がっていくのだ。



話し方が大人しい印象を与えたユキコは、
受話器の向こうで正しく繁殖期の野獣のように猛り声を上げる。

表現するのが難しいが、いわばア行の「母音」に濁点と半濁点を一緒に付けたような、
そんな腹の底からの、声ならぬ喘ぎ声だった。


淫語に理性を壊され、歯止めの利かなくなった性衝動がユキコを激しく突き動かす。
今まで押さえ付けてきた性衝動の代償を一度に果たすべく。


俺はその声の激しさに驚くものの、ユキコの貞淑な話し方と変貌した本気の姿との
ギャップに興奮しきっていた。


「激しく突かれて・・・こんなにいやらしい顔をしているぞ!」
 「いやああ、いやああっ見ないで、見ないでぇ!」

「全部見えているよ!マンジョコの濡れた音も全部聞こえるよ!」
 「ダメェ、オカシクなるぅぅぅっ」

「いいよ、狂ってみな!男にユキコの全てを見せ付けてみろ!」
 「見て、見て、見てェ!私をみてぇぇぇ」

「マンジョコがチンボにかき回される音、ユキコのマンジョコから聞こえるね」
 「ダメ、ダメダメ、恥ずかし過ぎるぅ!」

「ほら、潮吹いたみたいにグショグショに濡れてるぞ、いつもこうなるのかぁ?」
 「いつもじゃないもん!今日だけだもん、ああああああっダメェッ!!」


普段ならとても口に出して言えない言葉をこれだけ無理やり羅列させられると、
とても冷静ではいられない。
俺も受話器の向こうのユキコも、すでにトランス状態と化す。

ユキコの様子が変わってきた。
くぐもるような声を出し、声がハスキーになる。


「ねぇ、イキそうになったら言うんだぞ」
 「ダメ〜〜〜〜、それ以上突かないでぇ〜〜〜壊れる〜〜〜うっっっ!!」

「壊れちまえ!ほら、男の前でグチャグチャに壊れちまえ!」


電話口で、俺はユキコの淫靡な部分を最後まで煽り立てる。

「イキそうだ、俺もイキそう!」
 「あああ〜〜あ〜〜あああん、ああ〜〜〜あああああん、わ、私もぉ!」

「ユキコ、俺にしがみ付いて!一緒に!・・・早く奥突いて、もっと!」
 「アアアアアア、アアアッイイックウウウウウウ〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!」


・・・・・・・


しばらくの無言状態が続く。
俺が受話器から耳を離すほど、腹の奥から絶叫し尽くしたユキコ。


気が付けばシクシクと泣いていた。


「大丈夫?意地悪しすぎたかな?」
 「・・・・・・ひどいよ、本当に恥ずかしかったんだから・・・」

「ゴメンよ、あまりに可愛いと思ったから・・・」
 「・・・・でもね、こんなに感じたの初めて・・・本当よ・・・」


その涙は、俺への憤怒だけのものではなかったようだ。
しばらくすすり泣き、落ち着いたところで俺たちは電話を置いた。

時間はとうに午前0時を廻っていた。



<以下次号>







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