やっとやめれた。仕事。 肩の荷がおりて、とても楽な気分。
今年に入って、何回、反り返って酷く冷たくなった子達をひとり、箱に入れて送り出したかな。 知ってる?横になったまま放っとくと、漫画みたいに少し平らになるんだぜ? できるだけ楽に、寝てるような体制にしてやりたかったけど。 少し屈めないと入らない箱に詰めた。
前日とかね。ジィッと、こっちを見つめる目が忘れらんない。 でもあれ、責めてるんじゃないんだよね。最後まで、触って欲しいんだ。だから僕を見つめてた。
ホントの最期は、穏やかに寝るようだ。 数時間前は苦しすぎてうなされて、寝ながら鳴く。 哀しそうに。か細く延々と。 ママ、ママ。かな。 たった一ヶ月で引き離され、あとは大体ひとり。 飼い主さんが決まるから通常は幸せだけど・・・ お前達はそのままだもんな・・・もっと甘えたかったよな。。
助けられた命、助けられなかった命。
一年と一ヶ月前、ウェスティーの安楽死で僕が学んだことは大きかった。 だから冷静な目でギリギリのラインを判断して決断を下すことができるようになった。 でも、僕はもうそこに居るのは嫌だ。
判断間違いがひとつあった。 見捨てた命があり、でもまだ本人は諦めず頑張ったのだ。 朝出社して驚き「何もするな」と釘を刺されていたが、やれることを内緒でやった。
数日。
奇跡的復活。 初めの判断が間違っていた。
僕は医者じゃない。 医者にはなれない。
経験としては、とても大きなものをもらった。
ずっと忘れない事がせめてもの弔いだ。
愛してくれ。何故触ってくれない。みんなそう思ってたかな。 君達を愛してたよ。すまない。 あれが、あの時できる精一杯だった。
生まれてきてくれてありがとう。力及ばなくてごめん。
命が少し、わかった。
会社に入れたこと、経験したこと、辞めたこと。
全部よかったし、僕の中身になった。 濃い、二年半でした。 本当に、ありがとうございました。
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