2010年11月27日(土)  10年前のスケジュール帳から日記を起こす

昨日、10年前のスケジュール帳の断片を発見した。2000年6月の右半身と左半身、9月の右半身と10月の左半身、10月の右半身と11月の左半身。それぞれ表裏で一枚の、計3枚。どこに紛れていたのか、なぜかダイニングテーブル兼仕事机の地層から掘り出された。

スケジュール帳は見開きで一月分のカレンダー形式で、2センチ四方ほどの小さな升目にその日の予定と事後の備忘録がごっちゃに書き込まれている。日付も自分で書き込むもので、おそらく無印良品のものと思われる。

10年前の10月に結婚したから、6月7月は独身最後の時代。当然子どもはまだいない。会社勤めのコピーライターをしながら脚本を書いていた。その5年後に会社を辞め、6年後に子どもが生まれることをまだ知らず、会社のある青山一丁目界隈が生活の中心で、会社の人間関係中心に世界が回っていた。10年後に朝ドラを書くことも知らず、朝ドラを見ていた。

走り書きを手がかりに、少しずつ、日記に引っ越している(>>>こちら)。自分の字なのに読めなかったりするし、読めても単語から何も思い出させなかったりする。今の自分と地続きのはずの自分なのに、たった10年で抜け落ちてしまうことの、何と多いこと。暗号解読と推理が混じり、なかなかスリリングな作業。

さて、今週放送の「てっぱん」第9週「これが私の作る味」は今井雅子担当週。昨日のあかり十九才の誕生日回のラストで初音があかりにかけた言葉「ありがとう。あんた、よう生まれてきてくれたな」にこれまででいちばん多くの反響が届く。子どもを持つ人は、娘である自分と母である自分の両方を重ねて、より感じ入るところがあったよう。

子どもが小さい今は、娘は真っ直ぐに「ママだいすき」と言ってくれるし、わたしも「たまちゃん、生まれてくれてありがとう」と言える。でも、きっと、年を重ねると、照れくさくて言えなくなってくる。実際、今のわたしと母の間では、こんなやりとりはない。でも、口にしなくても、そんなことを思いあえていられたらいいなと思う。

2009年11月27日(金)  「つばさ」スピンオフ脚本&「小ぎつねヘレン」じゃ大違い

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