2010年09月12日(日)  「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」と「こどものにわ」

「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」と「こどものにわ」、気になる二つの企画展目当てに一家で東京都現代美術館へ。どちらも評判が良くて休日はすごい人出だと聞いていたけれど、さすがにそろそろ落ち着いて来た頃だろうと思ったら、甘かった。

チケットを買うのに30分待ち!

コンビニで買っていくべきだった。この分だと中も身動き取れないかもと心配したけれど、入ってみると、思ったほどではなく、上野動物園のパンダよりは立ち止まって見られた。「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平展」の目玉は、映画『借りぐらしのアリエッティ』の美術を再現したセット。これが予想以上のスケールで、ひと部屋ふた部屋ではなく、軒下生活がほぼ再現されている。母屋(?)に物資を「借り」に行くときに通る壁の外側の隙間にいるゴキブリはしっかりと動いていた!

軒下から出たところの庭の葉っぱには水滴。ここではバッタが触覚をひくひくさせてお出迎え。

映画を見た人たちは口々に「あ、あの場面の!」と記憶と照らし合わせて興奮。これは映画を観た人のほうがより楽しめる。映画館では退屈していたたまにも断片的に記憶は残っているようで、目を見開いて見回していた。自分の背丈より大きな鉛筆が印象に残った様子。

こちらは売店で買い求めたカード。美術イメージ図(上)と再現セット(下)。

種田陽平氏が関わった他の作品のパネル展示は、わたしにはとても勉強になった。ひとつひとつの作品をどう理解し、美術にどんな意図を込めたか。その意図が、スクリーンで観たわたしにもしっかり伝わっていたことに、仕事の確かさを感じる。毎日映画コンクールの審査員を務めたとき、「西の魔女が死んだ」で柳内京子さんが美術賞を取ったが、この作品に種田氏は美術監修で関わっている。日本で暮らすイギリス人のお婆ちゃんの生活が見事なまでに自然に感じられ、そこで何十年も暮らしているような「なじみ」を覚えて感心したのだが、「日本の材料でイギリスの暮らしを作った」という説明があった。最新作の『悪人』にもますます期待が高まる。

作品ととことん向き合い、しっかりとした「核」のある仕事をしなくてはと背筋が伸びた。

もうひとつのお目当て、「こどものにわ」。こちらは子どもが触れて遊んで楽しめる体験型、参加型のアート展。

入ってすぐ、大巻伸嗣さんの《Echoes-INFINITY》。一面のフェルトに色とりどりの点々。ダンナは「なんだこれは?」と首を傾げるが、たまは入るなり、寝転がり、色に顔を近づける。これが「花畑」を表現していることを子どもは直感で理解するらしい。

そして、花咲く野原を駆けるように、子どもは走る。本能みたいなものだろうか。他にも走っている子どもがたくさん。

「観客が花畑の上を歩くことで、徐々に花や葉の輪郭が崩れていき、人々がそこにいた時間が刻まれていきます」と資料にある。遊んだ子どもたちの足跡が作品を変化させ、完成させる。

観客が漕ぐ自転車に連動して人形が競輪をする《サイクロドロームゲームDX》と巨大サッカーボードゲーム《AC-MOT》はKOSUGE1-16さんの作品。順番待ちの子どもたちでにぎわっていた。資料によると「地元の乳幼児とその保護者によるワークショップでアーティストと一緒に作りました」とのこと。

たまは自転車レースの列についたけれど、あとひと組で番が回って来るというところでトイレへ急行し、断念。

山のような巨大黒板の《おうえんやま》は建築家の遠藤幹子さんの作品。皆が背伸びして上へ上へとチョークを伸ばすなか、たまはかがんで足元に落書き。


これも個性でありましょう。

「こどものにわ」は10月3日まで。


今日のtwitterより(下から上に時間が流れます)
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@hustlekhan はじめまして。広島出身の方から「てっぱん」へのエールうれしいです。大阪出身のわたしは大阪のお好み焼きで育ちましたが広島のお好み焼きも大好きです。 #teppan
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@mmnichimm ところで「つばさ」観てくださっていたんですね。ありがとうございます。ファンサイトが熱いです。 http://tsubasa.mue2.com/ 9/27からの「てっぱん」もぜひ観てくださいね。
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