2009年07月20日(月)  渋谷はるのおがわプレーパーク5周年

3連休は遠出をせず、東京の中で過ごした。娘のたまと休日をじっくり一緒に過ごせるだけでも十分な贅沢。土曜日は荒川自然公園へ行き、夕方にはお友だちのまゆたんちの自転車を借りて、念願の二人乗りに初挑戦。借りたままの自転車で日曜日もご近所をサイクリング。スピードを上げて景色が流れるだけで、見慣れた界隈が見違え、冒険気分を味わえる。夜は「夏の思い出に」というダンナの発案で焼き肉屋へ。たまは焼き肉屋は初めてだったけど、マザー牧場で肉を焼いたときほどは興奮しなかった。

そして、今日は、友人のY家に誘われ、代々木公園の一角にある「渋谷はるのおがわプレーパーク」の5周年のお祭りへ。プレーリーダーがいて、子どもたちと遊具や遊びを作り出していくという話は聞いていたけれど、ここまで自由で創造的な公園だったとは、と驚きの連続。5周年記念ケーキは、木で作った「5」(クッキーを貼り付けてある)のまわりを皆で持ち寄ったカップケーキが取り囲むというもの。わたしたち一家が着いたときには、あらかたケーキが行き渡った頃だったので、最初はびっしり敷き詰められていたのだろう。

ステージで演奏を披露したのは、隣の公園で練習していたというウクレレ道場の皆さん。「ハメハメハ大王」の歌に一同ノリノリ。その後、「何する? 水遊びする?」とY夫人。どこかの生け簀になっていたのをもらい受けたというたらい舟がプール。中の泥を洗うのも、ホースを引っ張ってきて水を入れるのも、子どもたちが勝手にやる。たまは水が冷たすぎたのか、シャワー攻撃にびっくりしたのか、すぐに出てしまい、木の車を引っ張る遊びを始めた。知らない子が乗りこんでは、下りていく。

ステージでは楽器を演奏する大人を子どもが取り囲み、木陰では談笑する婦人たちの姿が。ベビーベッド(雨ざらし)もあり、そこで子どもを昼寝させたりオムツを替えたりもする。なんと大らか。東京にこんなところがあったのか、とカルチャーショックを受けた。普段は工具と木材が出ていて、好きずきに遊具や椅子を作れるのだそう。遊具も新しいのができたと思ったら古いのを壊すという柔軟さがあり、常に変化し続けているのだとか。「去年はウォータースライダーを作ったんだけど、子どもたちの悲鳴がうるさすぎて近所迷惑になっちゃって、取り壊しちゃったの」とY夫人。

「5周年の記念手ぬぐいを作ろう」のコーナーでは、白い布に思い思いにスタンプをペタペタ。その隣には「はるプレ図書館」と称して、本(これも雨ざらしなのか、ページが膨らみきっている)が10冊ほど。その中にプレーパークの活動報告書を見つける。東京では世田谷などにもあるらしい。「自分の責任で自由に遊ぶ」というのが、プレーパークの精神だそう。こういう公園で遊ぶかどうかで人生観が変わるのではないかと思えてくる。

子どもの頃、自宅の庭の砂場を基地にして、海賊ごっこや探険ごっこをしたのを思い出した。海賊の船や旗を手づくりしたりもした。与えられた遊具や遊びを使うのではなく、ない遊びを生み出す経験が、一生ものの発明や発想のチカラを鍛えてくれた気がする。

着いたときには初めての場所に戸惑って硬くなっていたたまは、2時間ほどいるううちにすっかりこの公園が気に入り、最後はアスレチックに大はしゃぎ。実にいい顔になっていた。自然の木にロープをくくりつけたブランコの強度は? 「事故があっても自己責任」というのがプレーパークの考えだそうで、過保護指数の高い文京区で実現するのは難しいかもしれない。

少し足を延ばして、代々木公園のドッグランを冷やかすと、『クイール』にはまっているたまは、これまた興奮。ポニーに乗れるコーナーもあるのだそう。

代々木公園から徒歩でY家へ向かい、早めの夕食を御馳走になる。Y家には9才のミナミちゃん、たまと同い年で7月生まれのアオチンがいて、最初は3人で遊んでいたが、いつの間にか、アオチンとたまの二人きりで会話しながら遊んでいた。お揃いのリュックとお弁当箱を用意してもらい、おもちゃの食べものを詰め込んでピクニックごっこ。たまより50日ほどお姉さんのアオチンは、朝ドラ「つばさ」のファンで、今いちばんの関心事は「ゆうかちゃん」。「ラジオぽてと」「まなせさん」などとつばさ用語がすらすら出てくる。「わすれないで きせつはかわっても〜」と主題歌のサビを「シーザーズラー」まで歌ってくれたのには、びっくり。Y夫妻も初めて聞いたそうで、「この子なりにお客さんにサービスしてるんだなあ」。

夕食のメニューはお好み焼きと聞いていたが、お好み焼きが登場する前に次から次へと御馳走が出される。見事に整頓された部屋とともに感心し、それにひきかえわが家は……と反省。「たまちゃんちにも きてね」とたまが約束してしまったので、お返しにご招待できるよう、掃除にいっそう力を入れなくては。

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