2009年05月20日(水)  魔の2歳児のイヤイヤイヤがはじまった

魔の2歳児のイヤイヤはとっくに始まっていて、「うちのたまは軽いほうだわ」と思っていたら、なんのなんの本格シーズンに突入していないだけだった。昨日、保育園からうちに帰り着くまでに、これでもかのイヤイヤを浴び、世間のお母さんたちが「うちの子のイヤイヤにはほとほと参っている」とうなだれる気持ちがようやくわかった。

保育園の玄関にある自分の靴を、自分より先にママが見つけたのが気に入らず、イヤイヤイヤ。
靴箱が視界に入るところまで引き返して、やり直し。「ママは みないで!」と靴箱から目をそらさせる警戒ぶり。
保育園の庭から門まで出るまでに、帰りたくなくてイヤイヤイヤ。
整骨院へ立ち寄ろうとすると、最初は入るのをイヤイヤイヤ。なだめて入れば、今度は出るときに立ち上がらずイヤイヤイヤ。
自宅マンションまでたどり着くと、わたしがポストを開けたのが気に入らず、イヤイヤイヤ。「たまちゃんの みるの!」と言い張り、郵便物をポストに戻させ、開けるところからやり直し。だけど、自分あての手紙(といってもペンフレンドなどいないので、待っているのはしまじろうのDM)がないことに逆上してイヤイヤイヤ。
オートロックの鍵を開けるのも自分がやりたくてイヤイヤイヤ。
エレベーターがイヤイヤイヤで階段を上れば、2階を4階だと言い張り、「たまちゃんの おうちは ここよ」でイヤイヤイヤ。
部屋のある4階に来ると、「ここは 2かいよ」と言い張り、イヤイヤイヤ。

よくぞこれだけ楯突く材料があるものだなあとあきれたり感心したりしながら、自宅玄関にたどり着いた。反抗するというのは自己主張の現れで成長のしるしなのだと言うが、本人は時間が経つと、「たまちゃんね さっき 2かいを 4かいって いったの」と実に冷静に自分を見ていて、成長どころか、親を追い越しておちょくっとんのか!という気分になる。この先どれだけやりこめられることやら。

今日の子守話(数がふえたので、1〜25話26〜50話のページを分割)は「パパ いっぱい」の話。少し前のお風呂上がりに、たまが「パパ いっぱいのはなし して」と言い出し、2才にしてドッペルゲンガーを思いつくとは、と感心した。即興で家のあちこちからパパが現れる話をしたら大喜びだったのだけど、パパがふえる理由が空白で、しりきれとんぼになっていた。「5つ子案」や「夢落ち」などを考えてみたけど、イヤイヤ娘からヒントを得て、ぐずった台詞を聞き間違えたあわてんぼ天使の仕業にしてみた。ほんとに「パパ いっぱい」だと『マンマ・ミーア!』で困るけれど。

子守話67「パパが いっぱい」

たまちゃんが ほいくえんからかえってくると
「たまちゃん おかえり」
パパが げんかんで おでむかえして
たまちゃんのうわぎをぬがせました。

うわぎをぬいだ たまちゃんは いいにおいのする だいどころへ。
「たまちゃん おかえり」
なべをかきまぜているパパが ふりかえりました。
「あれれ パパ いつのまに たまちゃんを
 おいこして だいどころに きたの」と
たまちゃんは びっくり。
「きょうの ばんごはんは カレーだよ。
 さあ てをあらっておいで」
パパは なべをかきまぜながら いいました。

たまちゃんが せんめんだいで てをあらっていると
「ああ いい おゆだった」と
おふろから はだかんぼのパパがでてきました。
「あれれ パパ いつのまに おふろにはいったの?
 おなべを ほったらしにして だいじょうぶなの?」と
たまちゃんは またまたびっくり。
パパは バスタオルでからだをふきながら
「たまちゃん パパのきがえをとってきてよ」といいました。

たまちゃんが タンスのあるへやにいってみると
パパが せんたくものをたたんでいました。
「あれれ パパ いつのまに こっちのへやにきたの?
 おまけに いつのまに ふくをきたの?」と
たまちゃんは もっとびっくり。
「たまちゃん ふくがびしょぬれだよ。これに きがえなさい」と
パパは たたんだばかりのシャツを さしだしました。

シャツをきがえた たまちゃんが だいどころにもどってくると
なべのまえに パパがいました。
「あれれ パパ いつのまにか もどってる」
たまちゃんは もう なにがなんだか わけがわかりません。

トイレへいくと ドアがしまっていて なかから
「うーん。もうちょっとまっててね。うーん」と
パパのこえがします。
うわぎをぬがせたパパと おなじパパでしょうか。
それとも またもうひとり ふえたのでしょうか。

「あ そうだ。おふろあがりのパパ!」と
たまちゃんがおもいだして せんめんじょにかけこむと
バスタオルをまいたまま パパがふるえていました。
「たまちゃん はやく きがえをもってきてよ」

たまちゃんは タンスのあるへやに まいもどって
せんたくものを たたんでいるパパから
おふろあがりの パパがきるふくを うけとると
せんめんじょに いそいでもどりました。

ふくをきた おふろあがりのパパが
たまちゃんといっしょに だいどころにくると
テーブルには 3にんのパパがいました。
カレーをつくっていたパパと
せんたくものをたたんでいたパパと
げんかんで たまちゃんのうわぎをぬがせたパパ。
そこに「ああ すっきりした」と
トイレからでてきたパパが くわわりました。
「1、2、3、4、5。パパが 5にん!」
どうなってるのと たまちゃんは めをぱちくり くちをあんぐり。

どうして こんなことがおこったのでしょう。
それは あわてんぼの てんしの しっぱいでした。
こどものねがいをかなえてあげるのが てんしのしごとなのですが
あわてんぼてんしは とんだ ききまちがいをしたのです。
きのうのよる たまちゃんがぐずって
「パパ こわい。パパ こわい」とないたのですが
なみだごえで はながつまって
「パパ ごばい。パパ ごばい」と
くものうえの てんしには きこえたのでした。

パパ ごばい。
パパ 5ばい。

いつもは ひとりのパパが 5ばいの 5にんだったら。
たまちゃんの おねがいを かんちがいした あわてんぼてんしは 
はりきって たまちゃんのパパを 5にんにふやしたのでした。

てんしがかなえるねがいごとの ききめは たった30ぷん。
カレーをたべおわると
5にんだった パパは ひとりになりました。
どうやら カレーをつくっていたパパが ほんもののパパだったようです。
「おさらを あらうときまで いてくれたら ラクだったのにな」と
ひとりになった パパは ブツブツいいながら 
5にんのパパと たまちゃんの カレーのおさらを あらいました。

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