2008年03月09日(日)  マタニティオレンジ249 「野菜バイバイ」にバイバイ作戦

先月行われた保育園の保護者会で、「うちの子、野菜食べてくれなくて困っているんです」という声を聞き、「うちはよく食べてくれてありがたいわあ」と思っていたら、先週頃から突然、野菜を受け付けてくれなくなった。好き嫌いがはじまるタイミングが他の子より遅かっただけのことで、わたしも、さあ困った。人参もほうれんそうも口から出してしまう。あんなに夢中で食べていたブロッコリーにもそっぽを向く。「食べないの? じゃあバイバイね」と冷蔵庫にしまったら、以来、食べたくないものには「バイバイ」と手を振って追い払うようになった。細かく刻んでも、スープにしても、「バイバイ」。しまいには、しつこく野菜を食べさせようとするわたしにも「バイバイ」。広告会社時代に何度プレゼンしても得意先に突き返されて「どうすりゃいいのよ〜」と途方に暮れた苦い思い出が蘇る。


野菜だけでなく魚の食いつきも悪くなり、炭水化物ばかり食べるようになる。これも保護者会でお母さんたちが嘆いていたこと。ならば炊き込みご飯だ、と人参やらごぼうやらを炊き込み、どさくさにまぎれて食べさせる作戦。それなりに功を奏したけれど、緑の野菜を入れづらいのが難点。そんな矢先に手に取った『おひさまと、朝ごはん』(星谷菜々)という朝食レシピ本の中に、材料を混ぜて焼くだけの「コーンポップオーバー」というパンが載っていた。レシピではコーンとパセリを生地に混ぜているのだけれど、それを応用して人参も混ぜてみたら、予想以上の見事な食いつき。翌日はブロッコリーを足し、グリーン比率をアップ。これまたモリモリ食べてくれる。たまは卵をボウルに割り入れる瞬間を見るのが大好きで、「ボーン」と言って興奮。粉チーズを振り入れたり、一緒にかき混ぜたりする作業も楽しんでいる様子。そんな参加意識もおいしく食べる動機になっているのかもしれない。

3日目からは粉と牛乳と卵を半分にして野菜度を大幅に上げ、ブロッコリーの代わりにアスパラガスを入れ、さつまいもを足した。野菜は焼けばやわらかくなるので、下ごしらえせず、切って生地に混ぜるだけ。ベーキングパウダーなしでもなぜか結構膨らむのだけれど、粉を減らした分膨らみが悪くなったので、4日目からはベーキングパウダーを入れ、かぼちゃとレンコンを足し、5日目には小麦粉の一部をコーングリッツ(コーンブレッドの材料になるとうもろこし粉)に替えた。こうして、「ほぼ野菜、つなぎに炭水化物」な朝食パンが完成。一日に6個焼いて、食べきれない分は冷凍。レンジでチンするとほかほかになる。

野菜、野菜と思っていたら、小学校時代の同級生、植物博士N君より東京国際フォーラムで開かれる青空市場の案内。俳優の永島敏行さんが中心になって「パリのマルシェ」みたいなことをやろうとしていると聞き、行ってみる。なたね油、野菜、米、干物、ジャムなどなど。あちこちから自慢の品をひっさげて集まってきたお店の人たちが皆元気で健康そう。

午前2時からこしらえたというおやき(切干とキャベツ)、無農薬レモンで作ったレモンパン(チーズクリーム入り)を買う。日比谷公園でピクニックだ、とはりきって敷物と魔法瓶を持参したけれど、お昼ごはんには足りないので、以前行って気に入った日比谷ナチュールでN君一家とランチ。野菜バイキングとスープ、パン、デザート、飲み物で1200円。新鮮な葉っぱやら蒸し野菜やら海藻やら、ビタミンとミネラルをたっぷり摂れて満足。結婚式にも使われる洒落たお店だけれどベビーフレンドリー。でも、たまはパンのみを食べ、スプーンを与えてもお皿をかきまわして遊ぶだけ。飛ばされた山芋がたまの顔に着地してへばりつき、かぶれる惨事となった。目の周りは真っ赤、顎にはブツブツ、痒がってぐずるぐずる。山芋もバイバイかなあ。

2007年03月09日(金)  マタニティオレンジ89 4月から0歳児保育
2006年03月09日(木)  ヘレンウォッチャー【松竹本社編】
2002年03月09日(土)  映画『カンダハール』

<<<前の日記  次の日記>>>