2007年09月23日(日)  オフコースを聴いて思い出すこと

 最近通っている近所の整骨院で、オフコースがかかっていた。『さよなら』『言葉にできない』など、中学生から高校生の頃にかけてよく聴いた曲が次々と繰り出される。施術を受けながら、頭はその時代へ飛び、「誰でも弾けるオフコース」みたいな本と首っ引きで、拾ってきたギター(向かいに住むお金持ちの家の前には、電化製品から旅行で余ったドル札まで、何でも捨ててあった)を爪弾いたことなどを思い出した。そのギター指南本には掲載曲の成り立ちも紹介されていて、『YES-YES-YES』がまずタイトルにもなったサビから生まれ、他の部分の歌詞が肉づけされた話などを覚えている。
 「やさしくしないで 君はあれから新しい別れを恐れている」ではじまる『愛を止めないで』が流れてきて、苦い思い出がじわっと蘇った。中学二年生のたしか秋、この曲をクラスで合唱することになっていた。文化祭ほど大きなものではなく、授業の一時間を使ってやる成果発表会のようなものだった。集合時間ぎりぎりになったとき、わたしは交換日記をしていたIさんと会場の体育館から少し離れた廊下を歩いていた。走っても、歌一曲分ほどかかる距離。「今から行っても間に合わへんし、やめとく?」そんないい加減な判断で、わたしたちは舞台に上がることを諦め、今頃歌っているはずだなあという時間をひとけのない廊下でやり過ごした。小心者のわたしの頭の中では、体育館から聞こえてくるはずのない歌がぐるぐるしていた。
 どうしてわたしとIさんが皆とはぐれていたのか思い出せないが、「何やっとったん?」と聞かれたときのために苦しい言い訳の二つ三つは用意した気がする。けれど、クラスメートたちも担任の先生もわたしたち二人の不在にまったく気づかず、おそるおそる戻った教室で誰からも突っ込みを受けることはなかった。「うちらって何なん?」と肩すかしとともにショックを味わったけれど、尾崎豊はまだ知らず、ぐれることも思いつかなかった。

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