2007年04月16日(月)  祖師ヶ谷大蔵で小さな旅

聞いたことはあるけど、行ったことはなかった街、祖師ヶ谷大蔵へ仕事で行く用ができた。昨日鎌倉で感じたことだけど、日常を過ごしている街から出て他の街を訪ねることは、それだけで立派な旅になる。行ったことのない街ならなおさらだ。

待ち合わせより一時間ちょっと早めに駅に着き、「キヨビスカ」という自然食レストランでランチ。素朴というか質素というか、素材勝負の野菜中心のおかずが並ぶ。華はないけれど体には良さそうだ。200円プラスでごはんを「アドボ丼」に変更。持ち前の思い込みで「アドボ丼=アボカド丼」だと決め込んでいたのだけど、肉を煮込んだようなもので、これまた茶色く、地味。アボカドをわざわざアドボと呼んだりするわけないか。でも、アドボって何だ? 隣のテーブルでは大学生のカップルが就職活動の話。彼女が面接用の自己紹介を彼氏に聞かせると、「バカっぽくね?」と彼氏。でもわたしは、「わたしはわたしが大好きです!」という謙遜のないバカ正直さに好感。店を出るとき、ベーコンとチーズの入った手作りイングリッシュマフィンを買う。

お昼を食べ終わっても、まだ40分ほど時間が余っている。キヨビスカの向かいに雰囲気のいいティールームを見つける。店の前に出た看板は紅茶とスコーンに自信ありと語っている。明日の朝食用にスコーンを買って帰ろう、と店をのぞくと、「これから焼くので17分ほど待ってもらえます?」とカウンターの奥の女主人。それなら自慢の紅茶を飲みながら待たせていただきましょう。小さなお店には、先客の女性が一人。「あら、面白い服」と裾に鍋敷きみたいな刺繍の花をぶら下げたわたしのスパッツに目を留める。「近くで見せていただいていい?」と席を立ち、わたしの足元まで来てかがみ込み、手を伸ばして興味津々。「ご自分でなさったの?」「いえいえ。買ったときにはついてました」「へえー。初めて見たわ」「大阪の人がデザインしてバリで作っているという服なんです」「わたし、刺繍やるの。今度、自分の服にやってみようかしら」。そんな会話を交わすうちに打ち解けて、女主人も加わって三人で話が弾み、「この街もずいぶん変わったのよ」「この店はできて8年になるの」「向かいのお好み焼き屋がおいしいのよ」などと地元話を聞いているうちにスコーンが焼きあがった。せっかくなので、持ち帰り用とは別に焼きたてをいただくことに。粒々した食感で、添えられたクリームとロイヤルミルクティーによく合う。「人の縁って面白いわね。わたしがあなたの服を見て声をかけなかったら、どういう人だか知らずにすれ違っていたんだものね」と先客の女性。看板が気になってドアを開けたのは、出会いが待ち受けている予感があったせいかもしれない。お店の名前はティーベル(Tea Belle)といった。

2005年04月16日(土)  オーディオドラマ『アクアリウムの夜』再放送中
2002年04月16日(火)  イカすでしょ。『パコダテ人』英語字幕

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