2001年09月24日(月)  『パコダテ人』ロケ2 キーワード:対決 

PD対決
■六時半起床。七時朝食。巨大バイキング会場に和洋食がずらり。『湯の川温泉玉子』『三平汁』『イカそうめん』などご当地ものも充実している。三木プロデューサーと監督に囲まれる形で着席。今日あわただしく東京へ帰ってしまう三木さんは、スケジュールとお金の話をまくしたてていた。


ママ対決
■7時半ロケバスで今日のロケ地、遺愛女子高校へ。木立ちの向こうにピンクの壁のノスタルジックな洋館が現れる。建物の中も年季が入っていて、本番中に床がミシミシ鳴ってしまう。控え室で広子役の黒岩茉由ちゃんに声をかける。見開いた目がクリクリ動く。元気でチャーミングな子。オーディションで選ばれたもう一人、澤村奈都美ちゃんにそっくりな人がいると思ったら、お母さん。茉由ちゃんのお母さんも加わり、ダブルママ状態。この親にしてこの子ありという感じで、二人とも朗らかでよくしゃべる。選ばれた本人以上にお母さんたちもうれしそう。奈都美ママの則子さんは、遺愛女子高校出身。則子「こっちの廊下は昔なかったけど、他は全然変わってないわねー。あら? 制服変わっちゃったのかしら?」 わたし「いえいえ、東京で借りてきたんですよ」 則子「あら、そうなの」 わたし「母校で娘さんが映画ロケなんて、すごい巡りあわせですね」 則子「ええ。でも奈都美の高校も有名なんですよ。函館商業高校っていって、GLAYのTERUの出身校なんです」。先生方も映画出演を応援してくださっているそうで、「女優」とからかわれているとか。則子「うちはそば屋でしてね。『美林』っていうんですけど、私がつけた名前で、まわりが景色のいい林なんです。奈都美は看板娘なんですよ。元気だけが取り柄でね」。ちなみに奈都美ちゃんのお兄さんはイタリアンレストランCUCCINAのシェフ。親子で東西の麺を極めている。「お店が開くまでに帰らないと!」と奈都美ママは10時過ぎに去ってしまった。茉由ママの亮子さんは、日本舞踊時雨流(花柳流の系統だそう)の名取りで、『亮道』という名を持っている。「今は宴会で踊るぐらいですけど」と謙遜するが、よさこいには命を賭けているようで、「もう、すごいんですよ。ぜひ一度見に来てください。道歩けないぐらいの人出ですよ。衣装もとにかく派手なんです」と、よさこいの話になると止まらない。ま由ちゃんもよさこいジュニア大会に毎年出場。去年から吉本チームに参加しているらしい。「あと、3年前からインディーズのトランプっていうブランドのモデルもやってるんです。奥菜恵さんとかも着てて、かわいいんですよ。今年のファッションショーでは白のマリエを着まして、10月号のPOROCCOって雑誌に載ってます」と娘の話も止まらない。肝心の娘たちは、ひかる、隼人、千穂のクラスメート役をナチュラルに演じていた。茉由「普段のままでいいって監督に言われたんで」 奈都美「普段すぎるよねー」とケラケラ笑うが、奈都美ちゃんは「もうちょっとぽっちゃりしといで」と監督に言われ、役作りのためにちゃんと太ってきた。見上げた女優魂だ。昨日の夜挨拶したあおいちゃんのパパ、ママ、妹のあさひちゃんも見学。この一家は車で東京からやってきたそう。九州へも車で出かけたらしい。無言でビデオを回すパパ、仕草がなんともかわいいママ、あおいちゃんをミニにしたようなあさひちゃん。

給食対決
■昼食はハセガワストアのお弁当。破格で提供していただいているらしい。あおいちゃん、一沙ちゃん、粟田さんが所属するヒラタオフィスのマネージャー、小山さんと仲良く並んで食べる。小山さんとは昨日挨拶だけして、今日はじめてちゃんと口をきいたのだが、早速意気投合。シナリオを読んだときから「どんな人が書いたんだろ」と興味を持っていてくれたとのこと。見回すと、大人たちが黒板に向かって食べている姿は、ちょっとヘン。あおいちゃんの写真集を撮っている加藤さんが「給食を思い出しますね」。シネマネーのライターの岩村さん、スチールの石川さんも「教室でごはん食べるのなんて何年ぶりだろ」。壁に貼ってあるプリントや時間割りも懐かしい。年代物のヒーターには凝った模様が入っている。

レポーター対決
■昼食後は玄関前で登下校シーンを撮影。出演のエキストラは柏稜高校の学生さんたち。レポーターがひかるを取り囲むシーンにはSTVやFMいるかのレポーターが出演。ズームイン朝でおなじみの森中アナが「ピトコト! ピトコト!」とひかるを追い回す。いい声だ。■出番待ちの勝地涼君(隼人役)に挨拶する。涼しい目に惑わされて、クールな人だと勘違いしてはいけない。拍子抜けするほど気さくでよくしゃべる。勝地「ディズニーシー行きたいですねー」 わたし「あそこ、お酒飲めるんだよ」 勝地「ですよねー」 わたし「でも、未成年だよね?」 勝地「誰が飲むといいました?」 わたし「(グ……)」 こいつ、なかなかやるではないか。かと思ったら、勝地「僕、今年受験なんですよ」わたし「大学どこ受けるの?」 勝地「いえ、高校受験です」 わたし「(ゲ……まだ中学生?)」 あおいちゃんの妹(六才!)と会話が弾むのも無理ないか。わたしよりも年近いもんね。

ぶっ飛び頭対決
■今日は出番のないみちる(松田一沙)がふらっと遊びに来たので、挨拶する。プロフィールの写真とは別人で、みちるそのもの。「わたしもちょっと前までこんなアタマあったんだよー」と言う。赤、黄色、ピンクのヴィヴィッドな爪は自分で塗ったのだそう。役になりきっているようで、うれしい。表情がくるくる変わるところもみちるっぽい。

強気対決
■撮影場所を体育館に移し、バスケシーンの撮影。登下校風景で出演してくれた生徒たちはバスケ部員だったらしく、パスもシュートも決まってる。広子と保奈美も負けじと頑張っていたが……これ以上は書かない。午前の飛行機で東京に帰るはずだった三木プロデューサーは、なぜかジャージに着替えて、体育の先生役。かなり無理がある。わたし「こんなことしてる場合なんですか?」 三木「まだ明日の撮影で借りる車の話がついてへん。落Zオーバーやからなあ」 わたし「厳しいんやったら、わたしのギャラから引いていいですよ」 三木「そんなもん、最初からありませんよ」 わたし「(ゲ)。……助成金があるやないですか」 三木「出るかどうかわからんものを当てにできませんよ。あなたは呑気でいいですねー」 わたし「強気と言うてほしいわぁ。パコダテ人に助成金が出えへんかったら、どの映画に出るっちゅうんですか」話している前で撮影は進み、前田監督が「うーん。ええけどもう一回」「別のパターンもやってみよ」とテイクを重ねている。それを見て、三木「またフィルム代がかかる。現像代がかかる。どないしよ……」。

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<シッポ対決
■生徒部分の撮影が終わると、「追加のシッポシーンを撮るでー!」と監督。急きょ高校生、ボランティアスタッフの女の子たちにまじってシッポをつけ、出演することに。学校前の電停に一列に並び、市電に向かって踊り狂うという、とってもおバカなゲリラ撮影。隣に並んだ星模様シッポの子がノリノリで、すごく気持ちよく踊れた。市電の乗客は呆気に取られていたけど。


姉妹対決
■五時半、本日の撮影が終了。今日で出番終了の野村恵里ちゃんに「お疲れさま」と声をかける。制服姿も私服姿もかわいい。ミッキーマウス柄のジャケットを着ていて、「ディズニーシーに行きたい!」とはしゃいでいた。またどこかでお仕事できるといいですね。日が落ち、名残り惜しい遺愛女子高校を後にする。茉由親子、奈都美ちゃんが見送ってくれる。ロケバスの中で、あおい「ねえ……明日撮るシーン、ヤバくない?」 一沙「ヤバいよね。台本読むと泣けちゃうから、読まない」あおい「リハーサルで行き過ぎちゃったら、どうしよう」 一沙「リハーサルでギリギリまで持ってって、本番でいちばんいいとこ見せるのがプロなんだよね」 あおい「そうだよね……(ため息ひとつ)」 一沙「あ。ため息つくと、しあわせが逃げちゃうんだよ」 あおい「(飲み込む)」 この二人、事務所は同じ(ヒラタオフィス)だが、顔を合わせたのは今回の仕事の衣裳合わせのとき。最初はお互い顔見知りしたそうだけど、今では「本当の姉妹のよう」とみんなが口をそろえる。■6時から2時間寝る。ちょっと風邪気味。お弁当をもらい、部屋で食べる。今日はみんなバラバラ。すれ違った浜田さんと松岡さんに 今井「今日は飲まないんですか?」 浜田「飲んできちゃった」 松岡「もうペロペロです」とパコダテ語でおどけられた。松岡さんはとってもお茶目。


ミーハー対決
■フロントで函館の市街地図をもらう。宿泊客女A「キャーッ! 見ちゃった、萩原聖人!」 宿泊客女B「どこどこ?」 宿泊客女A「そこにいたの!」 宿泊客女B「マジ?」 宿泊客女A「チョーカッコいい!」宿泊客女B「(Aが指さす方へ駆け出す)」 早川登役の萩原聖人さんは、今日で3度目の函館入り。東京でのドラマの撮影と並行して出演しているので、スケジュールのやりくりが大変そう。他のキャストも東京と函館を行ったり来たりしているらしい。台風か何かで飛行機が飛ばなかったりしたら、それだけで撮影日程が崩れてしまいそうだが、今のところ綱渡りは成功しているようだ。

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