起床五時予定、でもあまり眠れなくてその前に起きてしまいました。シリアルで朝食、荷物をさあまとめて結局パソコンも入れてしまいました。スーツケースは置いていくので肩からかけるバッグにです。 五時四十五分にタクシーを拾いました。当然ながら夜明け前。でもちらほらと夜通し遊んだらしい若者たちが歩いています。 今まで空港へは最短十七分だったと思うけど、土曜の未明のすかすか道路を行ったおかげでなんと十分ちょっとで到着しました。空港につける特別料金を含めて十八ユーロ。
今回はすべてインターネットを通じてやったことなのでなんとなくどきどきしていました。E-ticket なんてしゃれたことを言ってもスペインだからなあなんて。でも杞憂でした、問題なく搭乗券をもらいました。 たっぷり時間があったけど中でのんびりしようと思ってゲートを通過。いやあ、これがピーピー鳴る鳴る、わたしが並んでた列なんか二人にひとりは鳴ってるみたいな気分。もちろんポケットの小銭を出してなかったなんてうかつなのもあります。こちらもわたしは問題なし。
パリ行きの便は予定どおりに出ました。 エコノミーはだいたい三分の二くらいの入りかな。搭乗時にちょうど夜明けごろで空がどんどん表情を変えていきました。今回は二時間ほどの短いフライトだから窓側をとりました。離陸後の風景を数枚撮り、パリ周辺も楽しみにしていたらなんと着陸態勢に入って約二十分はずっと雲また雲。とうとう地面が見えたと思ったらもう着陸でした。しかも小雨というか、雪まじりでぱらついていたよー。マドリッドの天気予報は今日も快晴かつ温暖で十四度とあった同じ新聞にパリは二度と書かれていて怖気づいていたのですが、もちろん寒いし風は冷たいけど凍るほどじゃないみたいです。
エールフランスのリムジンバスで市内はモンパルナスへ。片道十二ユーロ、往復で買えば十八ユーロ。こっちにしました。満席。車内ビデオで突然たくましい男性が脱ぎだし背後からの臀部アップなんかもあってなんじゃーと思ったら、全裸になって冷たい石畳を歩き壁に手をついて尻をつきだし、・・・へんなものを隠していないか調査されていました。つまり安全のために規則を遵守しようというメッセージ広告でした。ほかにはエールフランスのネットワークのなかから見所をちょこっと紹介。レンヌはきれいな町だなと思ったけど今回は行けそうにないや。パリ内部ではサント・シャペル聖堂が紹介されててステンドグラスが美しく、絶対行こうと思いました。 途中停車のリヨン駅周辺が混雑していたせいもあって予定よりかかり、出発から一時間十分ほど経ってつきました。そこからは地図を頼りに歩き。
さてホテルなんですが、ここって本当に三つ星? というのが第一印象。 まずパブリックスペースの乱雑さ。だれかのおうちというのがコンセプトみたいです。そしてそのだれかはブラジル大好きらしいです(あとでブラジル系のホテルチェーンに入っているらしいことが判明)。一機だけのエレベータもひしゃげた台形みたいでおりるとなんと螺旋階段の途中で上に行くと五階下だと四階って作りだし。 部屋は狭いし。シャワーしかないし。せっかく持ってきたパソコンだけどうまくつながらないし。ついでにせっかくの金庫に入らないサイズだし(で、持ち歩くことに)。 というわけでしたがよく見たらシャワーのヘッドは可動式だし水まわりは手を入れてあるみたいだし、ベッドの寝心地もいいしなにより外出から帰ってホテルの案内に発見したワイヤレスインターネットという文字に幻惑されました。でつないでいるわけですが一時間のカードで18ユーロ、けして安くないけどまあいいか。
すぐに出てオルセー美術館に行きました。 ホテルのあるレンヌ通りはなかなかにぎやかで斜め前くらいにおおきめの書店もあります。バンドデシネ(漫画のこと)も強いとこだったと思う、ハンターのフランス語版ないか見にいこう。 最初は地下鉄で。カード用の自動販売機はマドリッドにもあるけど対面販売のブースにもクレジットカード挿入&暗証入力部分がついてるのにびっくり。あとで友人に聞いたらこちらではコピーカード5ユーロもクレジットカードで買うそうです。一方個人小切手もまだまだ盛んで、レストランでの支払いなどもできます。カード社会化はスペインも遅れながら似たような流れだと思うけど小切手で個人的支払いはほとんどないと思う。すぐ隣なのに面白いです。ついでにカードでの支払いは小さな機械にカードを差し込んで自分で暗証番号を入れるというものでした。日本でもこのタイプが出てきたというけど実際に見たのは初めて。
荷物チェックに時間がかかり入場規制がかかってて、15分くらい並んで入りました。それからまたチケットの列です。 カルト・ミュゼ・モニュマンは一日・三日・五日の設定。三日券を買いました。36ユーロ。ぺらい名刺大の紙の裏に、使用開始のとき日付を記入します。他人に譲渡不可なので姓名も。
時間が時間だったからカフェで昼食にしました。もと鉄道駅だったなごりで巨大な時計が外に向いててそのガラスがあかりとりになってる、絵になるなあ。満席だったのでここでも十分ほど行列。 パリはやっぱりマドリッドより物価が高いな。同じユーロになるとよくわかる。 クロック・ポアラヌ(開いてトーストしたフランスパンにヤギのチーズを乗せたもの。野菜つき)9.50、セイロン紅茶3.50ユーロ。 隣はスペイン語のカップルでした。思ったよりさびしい内容の皿が来てしまったらしいけど、でかいタルトをふたりで三つ頼んだのはすごい。
さて六階に上がってしまったので順路を無視して印象派のあたりから鑑賞。かなりの人です。いいなと思ったのはデジカメに収めたり。最初のうちはタイトルは手帳にメモしてましたがこっちも撮ればいいじゃんと気づきました。 今回気づいたことは、わたしはナビ派が好きだということ。ボナールは以前から(猫好きの親近感もあって)好きだったけど。 西洋絵画には一般に猫はあんまり出てこないんだけど、ボナールさんのほかにマネ、ルノアールの助けを借りて拍手の五枚分は猫写真を収集いたしました。
閉館までいて、北風吹きすさぶなかからパリ在住の友人Sちゃんに電話。ホテルに六時半に来てくれるということなので一度帰りました。 そして息子さん二人を連れた彼女と合流。おうち近くのレストランで夕食、お茶はそちらでいただきました。立派な円柱のついた壮麗なファサードを抜け、管理人室のよこにある鍵を開けるとそこはちいさな玄関。コートを脱いで螺旋階段を上ると部屋がある、という面白いつくりです。短期間しか住まない息子さんたちに旧い趣のあるアパートでの暮らしを味わわせたかったということ。風呂のお湯がひとりぶんしかでない(その後かなり待つ)など不便もあるけど、楽しそうです。
あっという間に十時半を過ぎ、途中まで送ってもらって徒歩で帰りました。 つかれたー。
写真はボナールの絵をスケッチする(いや、見ながらだけど好きに描いている)ちょっとアラブ系のおとこのこ。猫は巨大になってました。その後、クリムトの並木道の前で創作に励んでいる姿も見ました。
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