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空想妄想いろいろ日記
青木カナ
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2004年02月18日(水)
「おいしいです…しゃちょうのチョコバナナ…」(頬を赤らめて)

 この街に着くまでタイトル候補は「地図から消えた町」だったのですが、やっぱりこのインパクトには負けるよね。なんと恐ろしいことにmしゃんはこの発言をごくナチュラルに…! この数日、すっかりあに。になりきっていると思ったら突然こんなことになってしまいました。ま、しょぼい種明かしは最後に。

 9時にAVISのオフィスに行くことになっていたので6時半起床、かわりばんこに入浴したり最後の荷造りをしたり。朝食後、pさんをお留守番に置いてmしゃんとでかけました。ホテルのすぐ横には教会系の学校があって、こどもたちの姿が朝食場所のレストランから見えたのは楽しかったな。けっこうおとうさんが連れてくることもあって、相手が女の子でも男の子でもしっかり手をつないでいます。スペインでは数年前から通学カバンがカ−ト状になっているのがはやっていて、背負うかわりにガラガラ引いていくのも多いです。でも「こどものころから片方にだけ負荷がかかる歩き方はよくない」という記事を読んだこともあります。

 スペインがはじめてのおふたりには、大人はそんなに目をひかないようです。陛下のような金髪の美しいひとはこの世にまずいないわけだし、こっちでは一定以上の年のひとはわりと短髪が多いかんじというのもあるね。ひょろっと背が高いメガネの男性ですこしもみあげがあったりすると、リアルレオリオはあんな感じかなあとコメントしたりしています。pさんは「バショウみたいな男性が多い」というご意見。そして、毛皮の縁取りがあるコ−トを着ているひと(たまたま10歳くらいの女の子が続いた)を見ると、「団長コ−トちゃん」と呼んでいます。黒色である必要はないけど、後ろからのシルエットが似てるのでした。しかしこどものかわいさはやはり目につくようで、クルタンみたいだ−など。

 AVISのオフィスはすでに仕事に入っていました。8時開店とあったのでさすがに9時すぎには動いてると思ってたけど。先客があったのでちょっとだけ待って手続き。日本で予約・支払いを済ませていったのですがそのバウチャ-(A5版のAVISの用紙に契約内容が印字してあるもの)を渡したのに「代理店からク-ポンもらってないか」と質問してくるのでどっきり。でも当然大丈夫でした。
 日本ではオ−トマ車が主流だけどこちらではほとんどマニュアルなので、車を借りるときにはほとんどチョイスがなくなります。というわけでスタンダ−ドオ−トマティックというのを選んでおいたはずなのに係員さんが寄せてきたのはなんだかやけに立派な車。空きがあったのか? グレードアップだそうでBMWの4ドアです。なんだかすごくお利口な車で、運転のmしゃんも数あるボタンのすべてを理解はできないそう。わたしはさっぱりわかりませんが座り心地はとてもいいです。
 とまあそういうわけで四泊したHotel Catalonia Bernaをチェックアウト。場所はよかったけどホテルそのものはちょっと。とくにハウスキ-ピングの掃除の甘さが目立ちました。日本人には会いませんでしたが他の国からの団体さんが客層の中心のようです。ス−ツケ−スはホテルに預け、三泊分の荷物をけっこうおおらかに作って詰めて出発が10時20分すぎ。

 今日の予定は、
1)けっこう街の外周に近いペドラルベス地区にある、グエル別邸・ガウディ設計のドラゴンの門を見る。内部見学などはできないので見るだけ。
2)郊外? にあるコロニア・グエルに行き聖堂見学。
3)カタルニャの聖地、ガウディの建築にも大きな影響を与えたというモンセラに行く。カタルニャの守護である黒マリアもうで。
4)北に向かい、サン・セローニという町で宿泊。

 3は…結局、時間がなかったので断念しました。とりあえずそれで正解かな。
敗因1(←小さい):グエル別邸の近くには車をとめられる場所ひとつない。いや、路上駐車でもさしあたりまったく問題ないのだがその場所がない。びっしり。場所によっては二列停まっている。でもなんとかmしゃんが運転席から飛び出して門を見て写真を撮ることはできました。
敗因2←最大:着いた日に買ったミシュランのカタルニャ道路地図にコロニア・グエルがあるはずのSanta Coloma de Cervello'が載っていなくて、なんとかあたりをつけて行ってみた。一大観光資源であるガウディもののことだもん、近くまで行けばちゃんと標識あるよねと。…ありませんでした。いや、ありましたがわたしたちが考えるような大きなものではなかったし。
 して、その町は小さいから地図に載ってないのだと思ったのですが違う。Barcelonaが東京二十三区なら東京都下のちいさな市くらいの大きさはある。なんで載っていないのか、結局わかりませんでした。改名したのか? ←たぶん違う。不安を隠すため? 、魔女なお兄様が「ここはおまえと暮らすためだけに作った町だよ、だから隠してあるんだ」とおっしゃるなどと話しましたが町そのものは普通の振興住宅地的田舎だからお兄様のromanticな夢には合わないなあとか。

 さまざまなひとに道を訪ね、しかしどうしてもたどり着けず同じ場所を往復なんかしちゃった末に「ああ、あそこのマックで聞こう」。まず駐車場をこっちに歩いてきた紳士に聞くと、
「ここの人間じゃないからわからないなあ、きみたちと共通してるのは車だけだし」…ドイツ人だそうでした。
 そしてさあエンジンかけて出発だという感じの、車もほどよく汚いしバックに黒ウシのステッカ−をつけてるお兄さんに聞いたら、
「う−ん…車で来てるのか?」(わたしひとりがちょっと出て聞いてみたので)
「そうです」
「説明するのは難しいから先導してやるからついてきなよ」
 ひ−、お兄さんいいひと! しかもmしゃんのために買おうと思っていたチュッパチャプス(これはスペインのキャンディで、オリジナルの包みはダリデザインだそうな)推定イチゴ味をなめていた!
 そして”ああ、ここさっき来た…こっちに曲がるんだったのか−!”というところ、すぐそこが目的地まで先導していただきました。名前くらい聞けばよかった…mしゃんの運命のひと(チュッパチャプスつながり)だったかもわかんないのに…。

 さて到着。訪問者用駐車場−業務車両一台以外なし、止め放題。
 訪問者用チケット売り場。最初無人。スタッフ二人はバックでお話していたもよう、声をかけたらでてきた。ひとり4ユ−ロ。まず展示を見てから教会に行くと言ったら、電気をつけてくれた。当然のように貸し切り。
 オフィスをでたら正面に子猫ちゃんがお昼寝! 突然この場所の株がぐぐぐとアップ。すぐそこにたっぷりごはんと水をもらってある子猫ちゃんはおかしな女たちには警戒して、近づくと遠ざかってしまいました…。もちろん、
「近くに行っていいかな? こわいことはなにもないよ…」
とかいう誰かさん的せりふを口走ってみました。あっ、そんなんじゃ失敗してあたりまえか。

 そして教会。
 改修中だった! 
 チケットもぎの女性(日本に行きたいという漫画好きの15歳の娘もち)にきいたら、この写真の窓は四隅が同じように蝶の羽のごとく開くはずなのに固くなってしまって一枚しか開かない状態だとか。まだ一年半とか二年かかるという話でした。

 さて、こうしてほぼ三時になっていたのです。
 まだ一日目だし天気も怪しくなってきたのでモンセラはやめてホテルに。今度は一度高速にのってしまえばずっと快適でした。町に入ってもほとんど迷わず。ホテルは外から見ると相当古い(実際そうなんだけど)けど、ちゃんとなかはメンテナンスしてあってこの部屋も快適です。
 というわけで、一休みしてから中途目をつけておいたカフェに。お昼抜きだったのでここですこし甘いものでも、というわけで。
 mしゃん−「天使の髪」が詰まったパイ。
 pさん−ア−モンドがかかったパイ。しかし食べてみるとほのかに塩味のおかずパイ? でもお菓子の棚にあったよ。
 わたし−バナナとチョコのケ−キ。オ−ガニックっぽいパウンドでした。

 というわけで種明かし。ドライバ−をがんばったmしゃんに、ケ−キのうえに乗っていたバナナの輪切り(チョコもかかってる)をあげました。一応なけなしの一切れ。あ、ケ−キそのものも分けました。
 「天使の髪」のパイを食べていたmしゃん、
「おいしいです…」そのあと続けてすらっと「しゃちょうのチョコバナナ…」
 そして突然自分の発言に気づいて顔を真っ赤にして笑っていました。わたしたちも引き込んで。
 一部のかたに「しゃちょう」というあだ名で呼ばれるわたしですが、いや、そんなものは持ってませんよ、にょたいかならぬ男体化は…というばかばかな道中は今日も楽しく終わりました。