のんが、どうにもイジワルである。
幼稚園から帰宅後、のんとむつが幼稚園ごっこをし始める。
否応なしに、のんが先生。むつが子ども。 たまにむつも先生役になる事もあるのだが、 今日は頑として、むつに先生役をやらせない。
のん先生の口調も、…私が端で聞いている限り…とてもイジワルだ。
むつが言う。 「ちぇんちぇい、やりたい」
のんが答える。 「せんせいじゃなかったら、入れてあげる、 子どもの役やるんなら、一緒に遊んであげる」
うーーーーん。
あんまり子ども同士のことに横から口をはさむのは…と 思ってはいるのだが、 べそをかきながら
「じゃあ、ちぇんちぇいじゃ なくって、いいから、 こどもするから、いっちょにあちょんで」
などと言っているむつが不憫になってしまった。
私が机のところに座っていると、のんが来てなにやら書き始めたので、 (たぶん幼稚園ごっこで使う「出席表」だ) さらりと言ってみた。
「なんか、のん、イジワルな言い方ねぇ。 お母ちゃんがもしそんなこと言われたら、 それなら一緒に遊んでもらわなくて良いよ、って言っちゃいそう」
つらつらとメモ帳に走らせていたエンピツの手をふと止めて、 チラリと私の顔を見て、 また何事か書きながら、のんが言う。
「のんちゃんも、むつちゃんだったらそう言えるんだけど、 お友だちには言えないんだよ」
・・・。そうか。 ふーーーん。
どうも、この新学期はじまってから、お友だちと思うように遊べないらしい。 午前保育だから、遊ぶ時間もずいぶん短いし、 通常の状態と違うのだとは思うのだが、 …先日も書いたように… クラスの中でも、ちょっと大柄ではっきりした性質のお友だちが、 ごっこ遊びでも仕切っているらしい。
何度かそれを訴えてくるので、そういう時はこんな風に言ってみたら? などとアドバイスしたり、 他の子と遊ぶ事を促してみたりもしたのだが、 そうもいかない、とのんは言う。
うーーん。 のんの話を聞く限り、決してイジワルをされているわけでもないし、 もし、のんが体が大きければ、のんがその子の立場だったのでは? などと考えたりする。
まぁ、なるようになるでしょう。…でも、むつに当たらないでね。
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