そんなわけで、朝がくる。 3枚並べて敷いた布団に、Tくんも含めた4人。 7時になったので、私はもそもそ起き出す。 しばらくすると、きゃっきゃと嬉しそうな笑い声が聞こえ、 のんも、Tくんも、むつも起きてきた。 早起きねぇ。
のん、少し前の日記に「寝起きが悪い」なんて書いたが、 隣に彼が寝ていたら、寝起きが悪いなんてコトまったくない。 朝からうひょうひょわらって、「ねえ!なにして遊ぶ!?」
それなら着替えなさい、と私が言うと、3人ともあっと言う間に着替えが終わる。 そろってジグソーパズルで遊んでいるところに、 「(朝食の)お餅が焼けたよ〜」と声をかけると、3人でぱくぱく食べる。
ああ、なんて面白いんだ。 「彼」がいるだけで、我が家の2人がこんなに「イイ子ちゃん」だ。 もう、楽しくて楽しくて、私に甘えたり、ワガママ言ったりしている暇なんて 無いんだろうなぁ。
残念ながら、Tくんのママのお迎えは9時30分。 10時から、お姉ちゃんたちの用事があるので、それまでに迎えにくるという。 朝食を済ませて遊んでいると、時間はあっと言う間だ。 「そろそろ行きます」とメールが入る。
「あら、Tくん迎えに来るって」と言うと、のんがもだえだした。 「いやぁぁぁぁん、まだ遊ぶぅぅぅぅ」 そう言ったって。ねぇ。
Tくんも名残惜しいのか、9時20分過ぎにまた新しいオモチャを出したがる。 「もうママ来るよ?」と言っても、 「いいの」と笑っている。
Tくんママが来る。 「楽しかったよ、ねーー?」とみんなで声をそろえる。 「またおいで」「また泊まりに来てね」「またあちょぼうね!」と口々に言って Tくんを見送る。
そこかしこに、Tくんと遊んだ余韻の残る、我が家。
午後は公園に行ってめいっぱい遊んだ、のんとむつ。 夕食になると 「ああー、昨日はTくんがいて楽しかったねぇ」などと話が弾む。 「寝る時、こんな話をしたね」 「お風呂ではなにをして遊んだの」 などなど、まだまだTくんの余韻はしばらく続きそう。 また来てもらおうね、そうしようね、と4人で話しながら夕食。ああ、本当に。本当に、楽しかった。
「お友達が泊まりに来る」経験、のんにはどう残るだろう。 むつも、ずっとずっと、楽しそうにしていた。しばらく覚えているかしら。
そして、あと半年もなく、小学校に入ってしまうTくん。 学校に行くようになって、私たちになかなか会えなくなっても、 昨日泊まりに来てくれたことを、覚えていてくれるかしら。
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